永野猛蔵騎手が引退 10月にスマホでの通信&偽装工作が判明して騎乗停止中 デビュー4年目111勝
JRAは13日、永野猛蔵騎手(22=美浦・伊藤圭三)が同日付で引退したと発表した。本人が騎手免許の取消申請をしたため。同騎手は10月5~6日に、東京競馬場内の調整ルーム居室内に通信機器(スマートフォン)を持ち込んで通信していたとする事実が判明し、同8日から裁定委員会の議定があるまで騎乗停止という処分を受けていた。少年期にジョッキーベイビーズに出場し、デビュー4年目でJRA通算111勝を挙げるなど将来を嘱望されてきた若手が短い騎手生活の幕を下ろす。 【写真】デビュー戦で初勝利を挙げた永野猛蔵騎手 JRA若手騎手の〝スマホ事案〟がまたも後味の悪い幕引きとなった。昨春に6人の若手騎手が開催競馬場におけるスマホの使用で30日間の騎乗停止処分を受け、それまで認められていた(通信は不可)スマホの持ち込みが禁止となったにもかかわらず、通信機器の使用が判明。前週に美浦トレセン調整ルーム内に通信機器の持ち込みと使用が判明した小林勝太騎手ともども、別のスマホを調整ルームに預けるという〝偽装工作〟も発覚していた。 同様の偽装行為があった水沼元輝騎手は「騎手として重大な非行があった」として9か月の騎乗停止(2025年2月28日まで)という重い制裁を科されており、2騎手にもそれに近い制裁を科される可能性が高いとみられていた。スマホの持ち込みが禁止される前とはいえ、通信歴があったとして制裁を受ける形となっていた藤田菜七子元騎手と同様、永野騎手も裁定委員会の議定が出る前の引退となる。 また、小林勝騎手については、13日に裁定委員会が開かれ、行政手続法に基づく弁明の機会を付与されたうえで、第2回裁定委員会において最終的に処分が決まる。
東スポ競馬編集部