「エスカレーターに人の首が挟まった」事故原因の4割は「乗り方不良」“下りが怖い”との声も 悲劇を繰り返さないために
エスカレーターで80代の女性が首を挟まれ死亡した事故。女性は歩行器型のカートを押し、下りる際に転倒していたことがわかりました。 【写真を見る】「エスカレーターに人の首が挟まった」事故原因の4割は「乗り方不良」“下りが怖い”との声も 悲劇を繰り返さないために 12日午前10時半ごろ、東京都内のスーパーマーケットで「エスカレーターに人の首が挟まった」と119番通報がありました。事故にあったのは、80代の女性。 警視庁などによると、女性は歩行器型のカートを押して、下りエスカレーターに乗ったということです。地下1階に向かっていたとみられますが、その後、仰向けで、手すりと床の間に首をはさまれた状態で見つかったということです。 女性は意識不明の状態で病院に運ばれ、その後、死亡が確認されました。 普段エスカレーターを利用している客は… (スーパーの利用客) 「普通のところより幅が狭いなって。角度がそんなに急でもないですし」 「エスカレーターはわりとスピードが遅くて、年寄りにもいいのかなと」 運営会社によると、事故があったエスカレーターは今年3月の開店時に新設されたもので、「これまでに問題は確認されていない」としています。 捜査関係者への取材で、防犯カメラに女性がエスカレーターを降りる際にカートを持ち上げようとして転倒する姿が写っていたことが新たに分かりました。 ■ことし3月には ジャケットの裾を巻き込まれ、窒息死する事故も 日本福祉用具・生活支援用具協会によると、歩行器型のカートを押してエスカレーターに乗るとカートだけが先に進み、体が置いていかれて転倒する危険があると言います。 事故があったエスカレーターにも、カート類を乗せないよう注意を促すステッカーが貼られていました。 相次ぐエスカレーターの事故。 今年3月には、茨城県のJR水戸駅で70代の男性がジャケットの裾を巻き込まれ、窒息死する事故も起きています。13日、名古屋でエスカレーターの危険性について伺うと… (70代) 「年を重ねると何でも早く感じる」 (80代) 「下りが怖い。乗り損なうこともある。友達はカートを持っていてひっくり返った。後ろの方もけがをさせてしまった」
日本エレベーター協会の直近の調査では、エスカレーター事故は2年(2018年~2019年)で1550件に上っています。 事故原因の40%が「乗り方不良」、19%が「キャリーバッグや歩行補助器を使ったもの」だということです。安心安全に利用するためには、まずは正しい利用方法を守ることが求められます。
CBCテレビ