韓国で騒がれる「大統領夫人疑惑」のウラで、いま韓国国内で起きている「大きな異変」の中身
韓国「大統領夫人」の疑惑
4月9日、韓国の尹大統領は就任2年を迎えて記者会見を行った。私も会見を最初から最後までしっかりと見て聞いたが、そこには就任時の様な険しい表情はなかった。大統領として、政治家として、余裕すら感じられる会見を見せてくれた。 【写真】文在寅の「引退後の姿」がヤバすぎる…衝撃ショットを見る! 最初の20分ほどはこれまでの成果報告とこれからの計画を話して、そこから質疑に移ったが、ここでの質問も現在世論が気にしている質問に対して正論で答えていた。文在寅前大統領の様に、思想を絡めた夢物語(失策)を話すのではなく、常識ある一般人が共感の持てる意見を正論で答えていたのが印象的だった。 私がそんな会見を見ていて気になったのは、野党擁護メディアが執拗に騒いで、ここでも質問をしていた「大統領夫人の疑惑」だ。 大統領夫人の疑惑に関して尹大統領は謝罪したうえ、現在進行中の捜査の結果を見守りたいとした。それでも尹大統領夫人の捜査が足りないと言うならば与党の新人議員から上がっている「金建希(キム・ゴンヒ)・金恵京(キム・ヘギョン)・金正淑(キム・ジョンスク)『3金女史』特別検察官法」を野党に提案すれば良い。李在明代表の金恵京夫人は知事時代に公金を私用で使い込み、文在寅前大統領夫人の金正淑氏は国費を私用で使い込んだという疑惑があるからだ。
大統領室が事件をもみ消した…って!?
そうした中で、いま韓国の一部メディアが騒いでいるのが「海兵隊員殉職事件」をめぐる「捜査外圧疑惑」だ。この事件は昨年、集中豪雨による行方不明者の捜索中に殉職した上等兵とともに急流に流され生還した兵士が、「水に入るよう指示したことはない」というイム・ソングン前海兵隊第1師団長の主張に反論する意見書を捜査機関に提出したことから始まった。 この「言った、言わなかった」問題に、大統領室がもみ消しに動いたという疑惑が騒がれている形だ。さらに、この事故に対して圧力をかけたと言われる当時の国防相・李鐘燮(イ・ジョンソプ)氏を豪州大使任命に任命したことが、さらに騒ぎを大きくしている。 もちろん、こうした政権の関与問題の真相を突き詰めるメディアは必要だ。一方で、文在寅政権下でどれほどの大統領室関与があっても何も報じてこなかったメディアがあったことも忘れてはならないだろう。 私は小学生時代から、周りから疎まれるくらい正義感が強かった。中学に上がった時、荒れていた生徒の多さに嫌気が差し、同級生とケンカになったこともある。そんな正義感から来る苛立ちも高校生になると変わった。私はこの心境の変化は、日本社会での小学2年生から始めた新聞配達や、高校に上がる頃に始めた喫茶店のバイトで、日本人と関わりを深めたことで変わっていったのが大きい。 韓国の尹大統領も正義感が強い。ただ、この間、自分の中学生の様な正義感がいかに世間知らずな正義感だったのかを理解した面もあるだろう。私にとってはそんなことを思わせる様な記者会見だった。