韓国、内密出産が可能に 「消えた赤ちゃん」背景
【ソウル共同】女性が身元を明かさなくても医療機関で出産できる「内密出産」を認める特別法が韓国で19日に施行された。予期せぬ妊娠に悩む未婚女性や経済的な事情で子育てが難しい母親の支援につなげるのが狙い。病院で生まれた記録があるのに出生届が出されず、所在が分からない子どもが8年間で2千人を超えた「消えた赤ちゃん」問題が背景にある。 昨年の政府調査によると、2015~22年の間に生まれたのに出生届が出されていない子どもは約2200人に上った。親が貧困を理由に乳児を殺害し遺棄する事件が発覚したほか、違法に養子に出されるケースもあり、韓国社会に衝撃を与えた。