【ブエルタ・ア・エスパーニャ2024 レースレポート:第2ステージ】グローブスが1年ぶりの勝ち星「プレッシャーから解放された」ファンアールトは初のマイヨ・ロホ着用
4級山岳を越えれば、フィニッシュまでは下り基調。大会最初のスプリントへ向けて、集団は猛スピードで突き進んだ。「タイム救済ゾーン」は特別に4kmに拡大され、ラスト3.5kmに入るジョシュア・ターリング(イネオス・グレナディアーズ)が巻き込まれた。もちろん救済措置が発動したため、区間勝者と同じタイムが与えられたが、左半身を大きく打ち付けてしまった。
一方で同じく前日8秒差5位のエドアルド・アッフィニ(ヴィスマ・リースアバイク)は、ファンアールトのための発射台役を務めた。残り1.5kmを強烈に牽引し、先頭のまま、エースを前線へと解き放った。……その直後、グローブスもすかさずスプリントへと打って出た。本来の発射台2人をメカトラで失ったスプリンターは、ファンアールトの後輪にじっと潜んでいた。
「本来なら僕らがスプリント列車を先行させる予定だった。でも残念ながら人員が足りなくなってしまった。だからワウトが僕の列車に乗っかるはずだったのに、その逆になってしまったというわけ」(グローブス)
左に流れたファンアールトに対して、グローブスは道のど真ん中を突き進んだ。もがくライバルを抜き去り、そのまま先頭でラインを駆け抜けた。フィニッシュラインに到達する前に、ペダルを踏みやめるほどの余裕さえあった!
今年のジロは区間2位2回、3位3回、ポイント賞2位……と決して悪くはなかったものの、スプリンターとしては失敗に終えたグローブスだったが、このブエルタでは、一回目のチャンスで勝利を射止めた。自身にとっては5回目のブエルタ区間優勝。フィニッシュラインで50ポイントを積み重ねたおかげで、1年前は4日目の終わりから最終日まで着続けたポイント賞ジャージをも、2日目の終わりに早くも羽織った。
「今年のコースは本当に難しい。スプリンターにとっては、実質、今日と明日くらいしかチャンスがない。だから今日は本気で結果を出す必要に迫られていた。本当にいい気分だ。おかげでプレッシャーから解放された」(グローブス)
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