見切り発車は成功するか?マー君がエースの価値を問われる中4日登板
ヤンキースの田中将大投手(27)は10日(日本時間11日)に行われる敵地でのタイガース戦で、今季2度目の登板予定。5日の開幕戦(対アストロズ)では5回2/3を投げて2失点、勝敗付かずに終わった右腕にとって、今季初勝利を狙う次回登板は色々な意味で“試金石”として注目すべき試合となる。 まずは、中4日登板テストだ。 「春先のまだ気温が低い時期の中4日登板に、心配はないか」 4日の開幕戦が雨天順延と決まった後の記者会見で、米メディアがジラルディ監督に質問したのは、スライド登板となる田中が、いきなり中4日登板で大丈夫なのかという懸念だった。5日がデーゲームで10日は午後8時開始試合なので、幸い実質4・5日とも言える登板間隔だが、昨年中4日登板が5試合しかなかった田中が、今年どれだけ中4日登板を重ねられるかは、大きな関心事だ。 ジラルディ監督は「日程変更は野球の一部。田中も含め皆がアジャストしないといけない」と答えた一方、田中に対しては「シーズン30~32試合登板を期待している」と期待する。この登板数は、春季キャンプで今年の具体的な数字の目標として、「200イニング登板」を掲げた田中の思いとも一致する。各球団のエース級なら期待される200イニング登板は、全32試合クオリティスタートの基準となる6回を投げてもなお及ばない高いハードルである。そして32試合登板は、中4日でなければ相当厳しい数字でもある。 右肘靭帯部分断裂の故障を背負いながら、トミー・ジョン手術を選択することなしにシーズンを終えた田中は、昨年24試合登板に終わり、うち19試合は中5日か、もしくはそれ以上という登板間隔だった。これを繰り返したのでは、目標の200イニングは達成できない。オフに右肘骨棘除去手術に踏み切ったのも、中4日登板を可能にする肘を手に入れるためだった。 「投げていて特に問題があった訳ではない。ただ、投げた後の炎症やリカバリーで影響があったので、今年より良い状態で戦うために(手術を)決めた。そこはクリアした部分があるので、今年の方がいいと思う」