沖縄戦中も続けた日記、90歳を過ぎてから本に 山城さん、数え97歳のカジマヤーを祝う うるま市石川山城
【うるま】うるま市石川山城の山城スミさん（95）の数え97歳のカジマヤーを祝うパレードが13日、同区内であった。多くの地域住民が参加し祝福した。4年前、何十年も書き留めた日記をまとめて自伝本を制作。山城さんは「90歳を過ぎてから本を作ることができ、カジマヤーも祝ってもらえた。本当に長生きして良かった」と涙を浮かべた。 「おばあは努力の人」 32歳で沖縄戦、60代で自動車免許… 沖縄唯一の明治生まれ、112歳の喜友名さん 真っ赤なオープンカーに乗った山城さんは自宅を出発し集落内をゆっくり回った。オープンカーの後ろを親戚や近所の住民が太鼓をたたきながら付いていき、沿道に集まった地域住民に風車を手渡した。 山城さんは、少し恥ずかしそうにしながら沿道の「おめでとう」の声に手を振って応えた。集落内を1周し最終地点の自宅前に到着すると、太鼓の音に合わせてカチャーシーを披露。「本当に幸せ。あと何周でも回りたい」と喜んだ。 4人の子どもに2人の孫、8人のひ孫に恵まれた山城さん。勉強が大好きで国民学校を卒業後も日々の出来事を日記に書き続けた。16歳だった沖縄戦中も日記帳を持って逃げ回った。 戦後は軍雇用員としてランドリーなどで働き、子育てなど忙しい日々を過ごしたが、日記を書くのはやめなかった。 山城さんは「これからも毎日元気に過ごしたい。次は100歳を目指す」と力強く語った。（中部報道部・比嘉大熙）
