小学生の息子の友達が家によく遊びに来ます。両親が「共働き」で18時まで帰らないそうですが、共働きでないうちが珍しいのでしょうか?
かつての日本では、男性が働きに出て女性は家庭を守るという考え方がありましたが、現代では夫婦共働きのスタイルが増えています。本記事では、共働き世帯と片働き世帯の世帯数の推移を紹介するとともに、それぞれのスタイルにおけるメリット・デメリットを解説します。 ▼扶養内で働いてるけど、労働時間が「週20時間」を越えてしまった!「社会保険」に加入する必要はある?
共働き世帯と片働き世帯の世帯数の推移
厚生労働省が公表している「令和5年版 厚生労働白書」によると、共働き世帯と片働き世帯(男性雇用者と無業の妻からなる世帯)の世帯数の推移は表1のとおりです。 表1
出典:厚生労働省「令和5年版 厚生労働白書」を基に筆者作成 2018年ごろから、共働き世帯は片働き世帯の倍以上いることが分かります。
共働きのメリット・デメリット
ここでは、共働きのメリット・デメリットを紹介します。 ■メリット 共働きをする大きなメリットは、収入の増加です。1人で働くよりも2人で働く方が世帯収入が増え、家計にゆとりが生まれます。収入が増えれば生活の質が向上するとともに、住宅ローンの返済や子どもの学費、老後の資金準備などの長期的な目標に向けた資産計画も立てやすくなるでしょう。 夫婦のどちらか一方がフルタイムで働きながら収入アップを目指すのもひとつの手段ですが、短期間での収入アップは難しいうえに増加額にも限界があります。 一方、夫婦2人で働けば、短期間でまとまった収入アップが望めるため、目標に早く到達できるようになるでしょう。共働きであれば、日々の生活費でゆとりが生まれた分を効率よく貯蓄に回せるケースもあるため、家族の将来に対する安心感が増すことも期待できます。 また、収入源が2つあれば、リスクの分散にもつながります。どちらかの収入が減ったり途絶えたりしても、すべての収入がなくなるわけではないため、経済的に困難な状態に陥りにくいと考えられるでしょう。 ■デメリット 収入が増えることが大きなメリットとして挙げられる共働きですが、生活面でデメリットが発生する場合もあります。夫婦どちらもフルタイム勤務している場合、仕事と家庭の両立が難しくなり、家事や育児の分担でトラブルが発生するケースがあるでしょう。どちらか一方に負担が偏ってしまうと疲労やストレスがたまり、仕事に影響をおよぼすリスクもあります。 親や親戚が近くに住んでいれば、家事や育児をサポートしてもらえるかもしれません。親族からの支援が望めない場合は、保育施設や家政婦サービスの利用を検討しましょう。