コロナ禍に六本木で開店…60歳で一念発起した理由

くまめんの「玉名ラーメン」

「玉名ラーメンを広めたい」 　熊本ラーメンのルーツともいわれる玉名ラーメン。港区・六本木通りに店を構える「くまもと元祖！玉名ラーメンくまめん」は、この2年で神田、中目黒にも店をオープンさせました。

くまめん六本木店

　元々、地元玉名でラーメン店を営業し、玉名ラーメンによるまちおこしにも関わってきた店主の中川勝也さん。「玉名ラーメンをもっと広く知ってもらいたい」と、かねてから県外進出の夢を同級生と語り合っていましたが、その同級生が病気で急逝。夢を実現するため60歳で一念発起し、開業を決意したといいます。 　六本木に店をオープンした2022年は、コロナ禍。夜の営業が制限され、耐える期間が続きましたが「東京にこれだけ熊本の人間がいるということに驚いた。助けられた」と振り返ります。

熊本料理のメニュー

　 東京在住の熊本出身者を中心に話題をよび、ファンが増えてきたくまめん。濃厚なとんこつスープに焦がしニンニクが香る玉名ラーメンに加えて、馬刺しやポテサラちくわ天など、熊本県民になじみのある料理も提供しています。 「コース料理として熊本の味が楽しめる。最後にラーメンまで食べられるところは他にない」と話すのは熊本出身の常連客。周辺に大使館がある土地柄、大使館で働く職員や外国人観光客など、さまざまな国の人が訪れています。なかには、来店がきっかけで、実際に熊本を訪れた人もいるそうです。

くまめん店主　中川さん

「飲食店は大変だが、東京にはチャンスがたくさんある。一緒に頑張りたいという人がいれば喜んで迎えます！」と明るく話す中川さん。来年は海外への進出も視野に入れて挑戦していきたいと夢を語ります。熊本から東京、さらに世界へ、熊本発ラーメンの挑戦が続きます。 （KABデジタル編集部）