絶対女王與那嶺が7度目のタイトル!男子U23は寺田が勝ちパターンで制す|全日本選手権
女子エリート+女子U23 – オリンピック代表の絶対女王與那嶺が7度目のタイトル、石田が2冠達成
男子U23の興奮冷めやらぬ中、午後は女子エリート+女子U23のレースが8kmのコースを11周する88kmで行われた。 スタートラインにはディフェンディングチャンピオンでパリオリンピック日本代表への選出が先日発表された與那嶺恵理(ラボラルクチャ・フンダシオンエウスカディ)をはじめ、昨年のU23ロードチャンピオンで今年からエリートとなる小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)など30名の選手が並んだ。 12時30分にレースがスタートすると、最初の2周は18分台(平均時速26km/hほど)とゆっくりとしたサイクリングペースでレースは進んでいった。 最初に動きが出たのは3周目。昨年の女子マスターズチャンピオンで、今年はエリートに挑戦した手塚悦子(IMEレーシング)がアタック。集団はこの動きを容認し、40秒程度の差が開くが、ここで集団からも遅れる選手が出始めた。 そして4周目には絶対的優勝候補の與那嶺がアタックし、それに金子広美(三重県自転車競技連盟)が反応。この動きで集団に吸収されるものの集団は與那嶺、木下、牧瀬翼(WINGS PLUS)、金子、小林、石田唯(早稲田大学)の6名にまで絞られた。 5周目には追走集団が先頭の手塚を吸収し7名に。 そして6周目には與那嶺がアタック。それに反応できたのは木下だけで、決定的な動きとなった。 集団は5名となったものの、牧瀬が遅れる場面もあった。 集団と先頭のタイム差はどんどんと広がっていく。先頭では與那嶺がアタックで揺さぶるが、木下は遅れず勝負は終盤までもつれ込むことが予想されるようになっていく。 そして10周目には集団までのタイム差は3分半まで広がり、集団からは小林がドロップ。さらに石田がアタックし、それに金子が反応し、3位争いも2人に絞られた。 優勝争いは最後のスプリント勝負にもつれ込んだ。木下を先頭にストレートへの坂を登ってきた二人は、残り100mで與那嶺が先に腰を上げた。 そのまま與那嶺は木下を抜き去り、先頭でゴールしガッツポーズ。 木下はハンドルをたたいて悔しがった。 石田と金子の3位争いは残り200mでスプリントを仕掛けた石田が制し、U23での優勝も獲得した。 7度目のタイトルを獲得した與那嶺は「みんなの緊張感が伝わってきて自分もいい緊張感を持てた。木下選手も強かったけど、勝たないといけないという自分へのプレッシャーがあった。でもちゃんと最後のスプリントで勝てて自信にもなった」と語った。 U23で優勝した石田は「集団の中では私が一番脚があると思っていたので、最後は何度も仕掛けて絞って集団の頭をとることができてうれしいと語った。 表彰式後にはパリオリンピックのロードレース代表が決まった與那嶺へのインタビューも行われ、「今回は選考に対してのストレスはなかった。国別ランキングを上げるのに必死だった。オリンピックではリオの17位を上回りたい」とオリンピックへの意気込みを語ってくれた。 全日本選手権も明日が最終日。最終日はマスターズレースとメインイベントともいえる男子エリートロードレースが行われる。ワールドツアー選手2名の参戦もあり目が離せない。
Bicycle Club編集部