転職時に重視するのは「やりがい」と「給与」のどっち? 年代別の転職理由についても解説
以前は一度入社した会社で働き続けることが当然でしたが、今は転職が当たり前の時代となりました。転職サイトや退職代行の会社も多くあり、誰もが利用しやすくなっています。中には何度も転職している方もいるでしょう。 ▼早めに転職が決まったら「受給できる手当」を確認しよう! 転職理由は人それぞれですが、考えられる要因は大きく分けるとやりがいと給与ではないでしょうか。今回の記事では、転職時に重視するのはやりがいと給与だとどちらが大きいのか、また年代別の転職理由にはどのようなものがあるのかについて解説します。
転職する人の割合
まずは、現在転職する人がどのくらいいるのかについて確認してみましょう。総務省によると、2023年7月~9月期で転職した人は325万人でした。これは過去最多の人数となっており、2022年と比べると12万人増加しています。 また、転職希望者の数も年々増えており、2023年7月~9月期で1035万人となっています。転職しやすい時代になっているからこそ、仕事を変えたいと思うきっかけも多くなっているのでしょう。
重視するのはやりがいと給与のどっち?
次に、転職時に重視する点について解説します。株式会社学情のアンケート調査では、上位5つは以下の結果となっています。 転職で重視すること 1位 給与・年収アップ 65.3% 2位 仕事のやりがい 44.9% 3位 仕事内容 42.9% 4位 残業の削減・休日の確保 32.7% 5位 勤務地 22.4% 最も多かったのが給与や年収アップで、次に仕事のやりがいとなっています。その差が20.4%もあることから、仕事のやりがいよりも人生や生活を豊かにするための転職を考えている方が多いようです。希望年収は501万円~600万円と答える方が多くなっています。 国税庁の令和4年分民間給与実態統計調査によると、給与所得者数5967万人の平均年収が458万円とされていることから、年収が500万円以上だと、ある程度生活に余裕が持てるようになるでしょう。
年代別の転職理由
次に、年代別の転職理由を見ていきます。それぞれの世代で仕事をどのように捉えているのでしょうか。 ■20代の転職理由 20代で転職する理由として最も多いのが、「労働時間や環境に不満がある」が26.6%で、次に、「仕事が合わない」「キャリアアップがしたい」の22%です。現在の若者は仕事とプライベートをしっかりと分けて働く人が多くなっています。残業や休日出勤が重なるとプライベートが確保できなくなるため、環境を変えたいと思う人が多いのでしょう。 ■30代の転職理由 30代で転職する理由で最も多いのが、「給与が低かった」で29%となっています。次に「会社の将来に不安を感じた」が28%です。30代は仕事にも慣れてきて、キャリアアップを望む人も増えます。今まで培ってきたスキルを活かし、年収を挙げて働きたいと思う人が多いといえるでしょう。また、会社の将来性という理由もあることから、自分のキャリアについて考えている人が多いこともわかります。 ■40代の転職理由 40代で転職する理由で最も多いのが、「労働時間や環境に不満がある」が36.1%となっています。20代の理由と同じですが、20代よりもパーセンテージは高いです。 次に多い理由が「会社の将来に不安を感じた」で、30.6%となっています。40代になると役職を担う人も多くなるでしょう。そうすると、さまざまな視点から仕事を捉えられるようになります。転職して環境を変えることで、よりよい働き方ができるようになると考える人が多くなるのでしょう。 ■50代の転職理由 50代で転職する理由で最も多いのが「上司や経営者の仕事の仕方が気にいらない」、34.5%とです。50代になると仕事の仕方が確立してくるため、周りの環境が合わないと仕事をしづらいと感じるようになります。そういった理由から、転職をして自分らしく働きたいと考える人が多いのでしょう。
転職理由は年代によって差がある
転職は給与や周りの環境、やりがいなど重視するポイントが年代によって異なります。転職は職を変えることで自分にどのようなメリットがあるのか、どんなワークライフを送りたいのかが重要になってきます。転職する際はしっかりと自分と向き合うことが大切です。 出典 総務省 直近の転職者及び転職等希望者の動向について 株式会社学情 30歳前後での転職 国税庁 令和4年分民間給与実態統計調査 リクルートエージェント 年代別転職理由の本音 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部