高齢になった親の車を時々使わせてもらっています。相続が発生したら私が引き取れるでしょうか?
親の車を利用していて、将来のために相続について詳しく知りたいと考える方も多いことでしょう。車を相続する場合は、名義変更の手続きが必要であり、手続きを行わないと売却などもできません。 本記事では、車の所有者が亡くなった場合の名義変更手続きに関する方法や必要書類、注意点などを解説します。親が高齢で車の相続に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
車の所有者が亡くなった場合、相続人全員の共有財産となる
車の所有者が亡くなると、通常、その車は相続人全員の共有財産となります。この場合、新しい所有者に車の名義を変更する必要があります。車を売却、譲渡、または廃車にする場合でも相続手続きが必要です。 名義変更を行わない場合、車を譲渡や売却することはできません。車の所有者が亡くなった場合は、速やかに相続人と協議し、手続きを進めましょう。
車の相続を受けた場合は名義変更(移転登録)が必要
車を相続する際には、名義変更(移転登録)が必要です。名義変更の手続き方法や期間、必要書類について事前に理解しておくことで、相続手続きを計画的に準備し、スムーズに進められます。 手続きは一定期間内に完了させる必要がありますので、早めに行いましょう。本項では、車の名義変更を行う際の手続き方法や期間、必要書類について詳しく見ていきましょう。 ■名義変更(移転登録)の手続き方法と期間 相続に際し、車の名義変更(移転登録)をする流れは、以下のとおりです。 1. 車の名義を確認する 2.遺産分割協議書を作成する 3.必要書類を準備する 4.陸運局で手続きを行う 最初に、被相続人(故人)が車の名義人であることを確認しましょう。その後、相続人全員が協議し、新しい所有者として車を引き継ぐ人を決定します。 遺言書が存在する場合はそれに従いますが、遺言書がない場合は遺産分割協議で所有者を決め、その結果を遺産分割協議書にまとめます。 名義変更の手続きは、陸運局(軽自動車の場合は軽自動車検査協会)で行います。陸運局では、移転登録申請書と手数料納付書、自動車税申告書を必要書類と一緒に提出してください。なお、車の名義変更手続きは、道路運送車両法により15日以内に行わなければなりません。 ■名義変更(移転登録)の必要書類 車の名義変更(移転登録)する際、必要となる主な書類は以下のとおりです。 ●自動車検査証(車検証) ●自動車保管場所証明書(車庫証明) ●戸籍謄本または戸籍の全部事項証明書 ●遺産分割協議書 ●印鑑証明書 ●実印または委任状 ●相続人全員分の譲渡証明書(国土交通省「自動車検査登録総合ポータルサイト」で入手可能) 戸籍謄本や印鑑証明書は、発行から3ヶ月以内のものが必要です。また、譲渡証明書は陸運局か国土交通省の「自動車検査登録総合ポータルサイト」から入手できます。必要書類は相続の状況によって異なるため、事前に確認しておきましょう。