〈速報〉侍Jが課題を露呈しメキシコに3-7完敗
来年3月のWBCに向けての侍ジャパンの強化試合が10日、東京ドームでメキシコ代表相手に行われ、日本が3-7で逆転負けを喫した。打線は残塁の山を築き、わずか5安打。守っては、守備の連携ミスで失点、抑え候補の山崎(横浜DeNA)も打たれるなど、投打にわたって課題を露呈する強化試合の初戦となった。明日も同一カードが東京ドームで行われる。 侍ジャパンは初戦の4番には中田(日ハム)を抜擢、大谷(日ハム)はスタメンから外れ、二塁の守備位置には3番の山田(ヤクルト)が抜擢された。いくつかの選択肢が考えられるチームにおいて小久保監督は、まずは、この形をベストと考えたのだろう。 先制は日本。先発のオイエルビデスに対して1番の坂本(巨人)が四球で出塁すると、秋山(西武)が手堅くバント。3番の山田(ヤクルト)が打席に入ると、巨人でプレー経験のあるメキシコのエドガー・ゴンザレス監督は、セカンドをベース後ろの置く“山田シフト”をとった。だが、山田、4番の中田(日ハム)が連続四球を選び満塁となると、5番の筒香(横浜DeNA)も押し出しの四球を選び先取点。メキシコは、早くも2番手のカステヤノスに交代した。さらに満塁のチャンスは続いたが、DH起用された内川(ソフトバンク)は、詰まった二ゴロで併殺打。3回も二死満塁でDHの内川(ソフトバンク)に回ってきたが、左腕のウィリアムソンから変化球を見逃し三振。ブレーキとなった。 一方、先発の武田(ソフトバンク)は、連打と四球で初回に作った無死満塁のピンチを三者三振で切り抜けたが、4回一死二塁から昨年は、楽天でプレーしていたムリーロの打球が、武田の右足太腿にあたり、跳ね返った打球にショートの坂本(巨人)が逆をつかれる形になって一、三塁(記録は坂本のエラー)。ここで、ベルドゥーゴに、一、二塁間を破られ同点にされた。「四球から失点につながってしまった。そういうところを気をつけていかねば」と、反省の弁。5回からは千賀(ソフトバンク)。だが、二死から3番のキロスに高めに浮いたストレートをレフトスタンドに運ばれ、1-2とリードを許した。 1点を追うことになった日本は5回、秋山(西武)を一塁に置いて二死から筒香(横浜DeNA)がセンターフェンスの一番上の手すりに当たる、あわやホームランの同点タイムリー二塁打。 「ランナーがいたので強い打球を打ちにいきました」と、筒香の試合中談話。 しかし、2番手の千賀がピリっとしない。WBC球が合わないのか、ウイニングショットのフォークを使わず、6回に2つの四球で二死一、二塁としてから、サスエタの詰まった当たりが、ライト前にポトリと落ちた。1点を勝ち越され、さらに一塁走者にもホームをつかれ、カバーした中田(日ハム)の本塁への送球がそれた。守備の乱れから、いらない2点目を献上して2-4と再びリードを許した。