ベンツ、いやメルセデスはいい投手だね【川口和久のスクリューボール】
記録達成の予言を
18日阪神戦[甲子園]でも好投を見せたメルセデス。野球選手が好きそうな名前だね
俺は予言者じゃないけど、7月20日は必ず何か記録が生まれるんじゃないかと思っていた。 案の上、2つの記録、それも大記録が生まれたね。 1つは、広島戦(マツダ広島)で巨人・上原浩治が達成した日米通算100勝、100セーブ、100ホールドの“トリプル100”。実数は134勝、128セーブ、100ホールドだから362試合の勝ちゲームに貢献したことになる。すごいよね。日本人では、もちろん1人だけ、メジャーでも1人しかいない世界で2人の大記録だ。 あいつは、俺が巨人で現役を引退した翌年、1999年の入団。いきなり先発で20勝をして大騒ぎになった。 当時の俺の印象は、いまも変わらないけど、「投手らしくない投手」。ピッチングに波がなくて、ストレートも変化球もマシンみたいに全球しっかりコントロールされている。制球の良し悪しに加え、ふつうピッチャーって、もっと速い球を投げたいとか、絶対抑え込もうとか、いろんな欲があって力むときがあるものだけど、ほとんどそういう乱れはなかった。実際には、あるのかもしれないけど、きちんと制御できている。特にフォークボール、スプリットをあれだけきちんと制球できる投手は、いまだ見たことがないね。 もちろん、まだ・・・
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週刊ベースボール