市役所ではマンホールトイレ設置

マンホールトイレを組み立てる職員ら＝市役所で

　三重県松阪市は26日午前8時半から市内全域で、市総合防災訓練を実施。市や各住民自治協議会などが地域特性に応じた避難訓練や、マンホールトイレ設置訓練などを通じて、「人的被害ゼロ」を目指すための課題や解決方法を考えながら、万一に備えた。 　南海トラフ地震の危機が高まる中、市民の防災意識を高めるため毎年実施。市は10月第4日曜を「松阪防災の日」と定め、この日を含む1週間を防災週間として改めて防災について考えてもらう機会にしている。 　この日は、防災行政無線で午前8時半に市内全域に緊急地震速報、同8時35分に沿岸部に大津波警報の訓練放送を流した。各地域などでは、市が作成した初動期に特化したミッション指示方式カード型の簡易マニュアルを使った避難所初動対応訓練では、地域でマニュアルに沿って避難所の開設を初めて実施した他、孤立地域からの防災無線を利用した情報伝達訓練を実施した。 　市役所本庁では、発災後に登庁した想定で、各部局ごとに職員らが訓練を実施。災害時に市役所正面の駐車場に設置されるマンホールトイレの設置訓練では、職員らがマニュアルを参考にしながら、マンホールの上に置く台座やそれを覆うテントを迅速に組み立て、緊急時の手順を確認した。 　この他、消防団事務局によるドローン訓練、陸上自衛隊第33普通科連隊と松阪署による情報伝達訓練なども行われた。 　来年は10月第4日曜日の26日に実施する。