アメリカ・中国・ロシア “大国リスク”どこまで【WBS】
2024年、多くの経営者がリスクとして注目していたのが低迷する中国経済や11月に行われるアメリカ大統領選挙の行方です。こうした大国の動向を巡るリスクはどうなるのか?現場を取材しました。 10カ月後に迫ったアメリカの大統領選挙。勝敗を決める激戦州の一つ、東部ペンシルベニア州。この州のスクラントンは、再選を目指すバイデン大統領の生まれ故郷です。4年前の選挙では、バイデン大統領がスクラントンを含む地域で5割以上の得票率を得て、勝利に繋げました。 しかし、今、有権者に聞いてみると「彼の年齢と移民政策が問題だ」「最大の懸念はバイデン大統領が年を取りすぎていること。多くの人がそう感じているはず」と返ってきます。 バイデン大統領は現在81歳で、2期目を務め上げた場合は86歳になります。近隣の町でコンビニを経営するアン マリー・ボサードさんに大統領選で誰に投票するか質問すると「積極的ではないがバイデン氏には投票しない。景気がこれまでないほどに悪いから」と答えました。 長く続くインフレで、経営や暮らしが苦しいと言います。期待するのは、あの候補です。 「元の暮らしに戻すためにトランプ前大統領に投票する。昔は財布がもっと厚かった。ジュースは1.25ドルだったが今では2.99ドルだ」(アン マリーさん) 最新の世論調査では、7つの激戦州全てで、共和党の大統領候補者指名を狙うトランプ前大統領がリード。再選を目指すバイデン氏ですが、苦戦が続きます。
ロシア・プーチン大統領の当選は確実か
一方、既に当選が確実視されている候補も。 「2カ月後に迫ったロシアの大統領選挙ですが、プーチン大統領は8割以上の得票率を目標に掲げ、信任を得たい考えです」(モスクワ支局のバレリー ベロゼロフ記者) 今回5回目の立候補となるプーチン大統領。今年3月に行われる選挙で当選すれば、2030年まで大統領の座にとどまることになります。 ^ 「我々の心を最前線にいる軍人とともにある。我々は軍人たちを誇りに思い その勇気をたたえる」(プーチン大統領) 新年向けの演説で、軍人への感謝を述べたプーチン氏。長期化するウクライナ侵攻を逆手に取って、国民の団結を訴えています。 有権者は「プーチン氏を支持している。彼は私たちとともに歩み続ける」「国民の中で プーチン氏の支持は非常に高いと思う」と話します。 選挙対策本部も立ち上がり、活動が本格化しています。正式な立候補に必要な署名は有権者の30万人分。ただロシア国営のタス通信によりますと、既に50万人以上の署名が集まっているといいます。他に有力な候補者はおらず、当選は確実で、実質的な信任投票となりそうです。