要衝陥落「時間の問題」 兵器不足、交渉も視野
【キーウ共同】ウクライナ国防省情報総局のスキビツキー副局長は4日までに英誌エコノミストの取材に応じ、東部ドネツク州の要衝チャソフヤールがロシア軍に制圧されるのは「時間の問題」だと語った。ウクライナ軍は砲弾や兵器が不足しており「全ては備蓄と供給次第だ」と強調した。 ロシア軍を国境まで押し戻せたとしても戦争は終わらず、交渉を通じた終結しか道はないとの見方も示した。両軍は交渉の可能性を視野に、自国が「最も有利な立場」となるために攻防を続けていると述べた。 ドネツク州のロシア側実効支配地域「ドネツク人民共和国」の軍関係者は4日、タス通信に対し、チャソフヤールをロシア側が事実上包囲したと語った。チャソフヤールに入る複数の主要道路がロシア側の射程内に入っており、ウクライナ側は兵員や兵器を補充できないと説明した。 ウクライナ軍にとって、高台に位置するチャソフヤールは東部前線での重要拠点。スキビツキー氏は、ロシア軍が東部ハリコフ州や北東部スムイ州周辺でも攻撃準備を進め、兵力拡大を図っていると指摘した。