元小結阿武咲、28歳での引退会見「すっきりした気持ち。悔いはない」 来年6月に断髪式…協会に残らず
大相撲の元小結で、18日に現役引退を発表した東十両10枚目の阿武咲(28)=本名・打越奎也(うてつ・ふみや)、青森県出身、阿武松部屋=が19日、東京・墨田区の両国国技館で引退会見を開き、「年々自分の相撲が取れなくなった。すっきりした気持ち。悔いはない」と晴れやかな表情を浮かべた。 11月の九州場所は2勝11敗2休で、幕下転落が確実となっていた。古傷の膝の故障、両肩、足首も痛め、夫人の肩を借りて歩行するほどで「日常生活でもちゃんと歩けない」と説明した。 9月の秋場所限りで引退した湊川親方(元大関貴景勝)とは同学年で小学校からの好敵手。令和5年初場所13日目に貴景勝と1差の単独首位で対戦した。「負けたが、最高峰の舞台で優勝争いをできてうれしかった。同じ時代に生きられてよかった」。同親方に引退を伝えると「俺らがんばったよな」とねぎらわれたといい、言葉を詰まらせ涙をぬぐった。 来年6月1日に国技館で断髪式を予定。日本相撲協会には残らず、民間薬などに用いられる「馬油(ばーゆ)」を扱う仕事に就くという。