新型メルセデス・マイバッハEQS680SUVは、ウルトララグジュアリーな1台だ! 3000万円超の最新EVの乗り味とは
快適な乗り心地
異次元の感覚があるのは、3枚の高精細パネル(コックピットディスプレイ、有機ELメディアディスプレイ、有機ELフロントディスプレイ[助手席])がダッシュボード全体を1枚のガラスで覆う「MBUXハイパースクリーン」が拡がるダッシュボードと、車内全体に流れるように配置されたアンビエントライト(メーカーでは「ライトバンド(光の帯)」と呼ぶ)だ。 独自の世界観がフルに味わえるのは後席が最良のポジションなのだけれど、ドライバーはドライバーの楽しみがある。3050kgというヘビー級の車重をまったく意識させない軽快な操縦感覚を堪能可能だ。 荒れた路面では、275/40R22の大きなタイヤの存在感を感じる場面もあるが、基本的に乗員の姿勢はフラット。標準装備された、連続調整ダンパー「ADS+」を組み合わせたAIRMATICエアサスペンションがよく働いている印象だ。メルセデス・マイバッハ「Sクラス」と同様の快適な乗り心地が提供される。 もうひとつ、ユニークな特徴が車体の塗色だ。試乗したモデルは、「ベルベットブラウン」の車体に、「オニキスブラック」のトップという塗り分けだった。とくにトップは、フレークが入った凝った塗料で、光にあたると無数の星が映り込んでいるようにキラキラと輝いていた。 新型メルセデス・マイバッハEQS680SUVの価格は¥27,900,000。試乗車はオプション込みで¥34,523,000! もっとも、3000万円超にふさわしい重厚な1台だった。
文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.) 編集・稲垣邦康(GQ)