40歳代→50歳代→60歳代「貯蓄平均と中央値」はどのように変わる?老後資金の準備方法
老後資金を準備するための二つの方法
老後にゆとりある生活を送るために、次のふたつの制度の活用を検討したことがあるかもしれません。 ・iDeCo ・NISA 両方併用するほど余裕資金がない方は、片方だけ実践する方も多いです。それぞれの特徴をまとめました。 ●iDeCo iDeCoとは、個人型確定拠出年金のひとつで、自分で拠出額と投資先を決めて運用できる年金制度です。 投資先は利用する金融機関が指定する投資信託や生命保険、定期預金などです。 その代わり拠出額は所得控除となり、 ・所得税の圧縮につながる ・運用期間中の収益も非課税となる など税制メリットがある制度となっています。 年金なので、特殊な事情がない限りは原則60歳まで引き出しができません。 デメリットである反面、相場変動や現金が欲しいときにうっかり引き出す心配がなく、着実に老後資金を貯めやすい制度です。 ●NISA NISAは2024年から制度が変わり、つぎのようにまとまった老後資金をNISAの枠組みの中で構築できるようになりました。 年間360万円、生涯で元本1800万円まで非課税が適用されます。 市場環境が良ければ、NISAを満額利用するだけで充分な老後資金を貯められる可能性もあります。 非課税期間が恒久化されて、老後に向けた長期の資産運用にも適した仕組みとなりました。
まとめにかえて
年代別の貯蓄額を見ていきました。 平均額や中央値は年齢とともに上がりますが、個人間格差は開きやすくなります。年代ごとの時代背景などもあるでしょう。 今はNISAやiDeCoなど、選択肢が広がりました。 月々の余剰資金を積極的に貯蓄に回して、効率良く資産形成を進めましょう。
参考資料
・金融庁「NISAを知る」 ・金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」 ・iDeCo公式サイト「iDeCoってなに?」
太田 彩子