グリーンバック無し!?『エイリアン:ロムルス』脅威の撮影を捉えた裏側映像が初公開
『ドント・ブリーズ』(16)のフェデ・アルバレス監督と、“エイリアンの創造主”リドリー・スコット自身の製作によって映画化する『エイリアン』(79)の“その後の物語”『エイリアン:ロムルス』(9月6日公開)。このたび本作より、撮影の裏側に迫る新たな映像が解禁となった。 【写真を見る】「エイリアン」の新たなアイコン、レインに扮したケイリー・スピーニー シリーズ第1作目『エイリアン』で大型宇宙船のなかでエイリアンに次々と襲われる恐怖を描き、世界中の人々を魅了した。寄生した人間の胸を突き破り、異常な速さで進化する宇宙最恐の生命体“エイリアン”は、映画史上もっとも独創的なクリーチャーと言わしめたその不気味なデザインや、主演のシガーニー・ウィーバーら名優たちによる閉鎖された宇宙空間での凄絶な死闘が話題を呼び、第52回アカデミー視覚効果賞をはじめ数々の賞を受賞した。本作では、その第1作目『エイリアン』のその後を舞台に、“エイリアン”の恐怖に遭遇することとなる若者たちの姿が描かれる。 “「エイリアン」シリーズ史上最高傑作”との声も上がっている本作は、全米公開に先駆けて日本時間8月12日にアメリカ、ロサンゼルスのTCLチャイニーズ・シアターで開催されたワールドプレミアで初披露された。会場にはおどろおどろしいエイリアンのクリーチャーや撮影で使用された衣装などが展示され、タイラー役のアーチー・ルノー、ケイ役のイザベラ・メルセード、ビヨン役のスパイク・ファーン、ナヴァロ役のアイリーン・ウー、監督のアルバレス、製作のスコットら豪華キャスト、スタッフ陣がカーペットイベントに登場。アルバレス監督は「映画を作ることの一番の喜びは、僕にとっては、まさにこの瞬間に集約されますね。アルバムを録音し終わったあとに、ようやく観客の前でライブ演奏するような感じ。ぼくにとって映画の体験は、音楽でライブの観衆に向って演奏するのに似ていて、映画を作ってぼくが一番嬉しく思う瞬間なんです」と興奮を抑えきれない様子で語り、喜びを滲ませた。 スコット、ジェームズ・キャメロン、デヴィッド・フィンチャーをはじめとする映画界の巨匠が礎を築いてきた「エイリアン」シリーズ、その最新作を手がけたことについては「僕の大好きな監督たちがみんな『エイリアン』映画を撮っていたので、僕にとってこれほど光栄なことはないです。信じられないほど嬉しい瞬間です」と語り、先人たちへの敬意をコメント。シリーズ第1作を監督した伝説的なフィルムメイカーで“エイリアンの創造主”であるスコットは「フェデが私たちのところにやってきた、襲撃してきました、まるでエイリアンみたいに!彼は興味を引きつける作品を書く脚本家で、作品歴も優秀だし、監督作品も私は気に入っています。『エイリアン』の監督に完璧だと、私は思いました」と監督へ称賛の言葉を贈った。 シリーズのレガシーを引き継ぐ製作陣と、アルバレス監督率いる新世代の才能がチームを結成した究極のサバイバルスリラーから、今回新たな撮影の裏側が収めた映像が解禁に。映像は、名優ウィーバーが演じた伝説の第1作目『エイリアン』の撮影当時に立ち返り、新たな映画を誕生させたというキャスト、スタッフ陣の語りから始まる。無重力でのアクションシーンは実際にキャスト本人がワイヤーアクションを実践し、撮影に臨むにあたり数週間に及ぶトレーニングが行われた。また、本編に映し出されている全てのセットは一から建てられ、そのセットはなんと360度どのアングルからでも撮影できるほど緻密に設計されているという。自身もシリーズのファンだというアルバレスのこだわりが詰まった驚異の撮影方法が収められた貴重なメイキング映像だ。また、映像内で発せられる「静かにしないと死ぬ」というセリフは、まさしくアルバレスが監督を務めた作品になぞらえてレビューにも挙げられていた“宇宙版『ドント・ブリーズ』”を彷彿とさせる。 彼らは生存率0%の絶望から逃げ切ることができるのか?広大な宇宙の密室で起こる“究極のサバイバルスリラー”をぜひ劇場の大画面で体験してほしい。 文/鈴木レイヤ