人生に「失敗」なんてない――溢れ出るポジティブ力、アンミカの原点
常に笑顔、常に前向き--。ときに「ポジティブ・モンスター」とさえ言われるほど、プラス思考の言動の数々でテレビを席巻するアン ミカ(48)。38歳で上京した遅咲きながら、底抜けの明るさと関西弁の弾丸トークであっという間に売れっ子に。「四六時中ポジティブ」なアン ミカが守り続ける、人生のルールとは。(取材・文:山野井春絵/撮影:殿村誠士/Yahoo!ニュース 特集編集部)
SNSはポジティブなことにだけ使いたい
「ファッションモデルという仕事柄、Instagramは利用しています。でも私はそもそも機械に弱くて、基本的にはそんなに長い時間SNSを見ない方なんです。でも、悲しいニュースが多い今、携帯を見る人が少しでも笑顔になれたらと、旦那様と夫婦でTikTokを始めました。と言っても月に二回ほどのアップですが」 SNSとの付き合い方、ルールを独自に決めているというアン ミカ。 自身のポリシーをSNSであらわにする芸能人も増える中、彼女は別の方向性を選ぶ。 「テレビのコメンテーターという役割を頂いていますので、その場所で、自分の言葉で表現することを大切にしています。テレビの言葉もネットニュースの切り取られ方次第では、曲解されて広まることもある。捉え方は千差万別なので、しっかり思い巡らせ、選ぶ言葉を大切にすることを心がけています」 背景には自身のルーツもある。 「私は韓国人ですから、テレビで政治のコメントを求められ答えると、『日本国民じゃないだろう』という意見を受けることも。でも、そういった反対意見には反応しないようにしています。“反対“にまた“反対!“と唱えると、そのアンチが出てまた反対合戦に……。両親が熱心なクリスチャンだったこともあって、『“反戦“は唱えず“平和“を説く』というマザー・テレサの言葉に影響を受けているんです。敢えて“平和“を説く事で、反対合戦を防げると信じています」 SNSのアンチ合戦に対しても同じスタンスでいたい、とキッパリ言う。 「テレビに出ている以上は影響力がある。だからきちんと考えた上で、SNSはポジティブなことに使いたいと思い、ためになること、楽しいことを発信しています。エゴサーチもしません。ネガティブな情報をわざわざとりにいく必要はないと思っています。SNSの心ない中傷で悩む若い方に、それは世界のほんの一部だとわかってほしい。世の中は、あなたを傷つける人たちばかりではない。心通わせる家族や友人との関係を、先ずは大切にしてほしい。あなたが生きる世界は、携帯の中だけではありません。家族や友人と心通わせ作り上げてきた、息遣いある現実世界です」