「クリスマスツリーがない家はかわいそう?」19坪の狭小住宅で育った建築士が提案する、場所をとらない「壁ツリー」のススメ
こんにちは。一級建築士として住宅に関するお仕事をしながら、7歳娘と4歳息子を子育て中のともです。 【他にもアイデアがいっぱい!】場所を取らないクリスマスツリーのアイデアを画像で詳しく見る もうすぐクリスマスですね!皆さんのお家はツリーを飾っていますか?先日Instagramでアンケートを約500人に取ったところ、多くの方がツリーを飾っていることがわかりました。この結果からもわかるように飾らない方はごく少数。まさに私が子どもの頃に育った家にはツリーがありませんでした。19坪の広さしかない私の実家は、立派なクリスマスツリーを飾る余裕がなかったんです。そんな狭い実家でのクリスマスエピソードと、狭い家でも楽しめるツリーのアイディアをご紹介します。又、最後にはツリーの有無から考える「理想の住まい」について建築士目線として解説していこうと思います。
子ども時代、ツリーがない家で育った私
「クリスマスツリーがないなんて、ちょっと寂しい…」そう思う方もいるかもしれません。でも実は、工夫次第でどんな家でも素敵なクリスマスを楽しむことができるんです。子どもなりに試行錯誤で考えた実家でのエピソードをご紹介します。
世界に一つだけのツリーはどんな狭い家でも飾れる
「クリスマスツリーを作ってくれない?」 母の無茶ぶりの言葉に応え、毎年クリスマスになると私はいろんなアイデアを試しました。壁にツリーの絵を描いて飾ったり、三角形の布をつなげてツリーの形にしたり。松ぼっくりにビーズをつけて小さなツリーを作ったこともありました。それを見て母が「素敵ね!」と笑顔で喜んでくれることが、私にとっては最高のご褒美でした。 手作りツリーは狭いスペースでも飾ることが出来るだけでなく、来年に持ち越さなければ収納場所にも困らないのもありがたいですよね。「また来年も作ってね!」が母の口癖でした(笑) 先日我が家でも娘と手作りのツリーのタペストリーを作ったのですが、総予算なんと300円!「どこに飾ったら一番目立つかな!?」なんてワクワクしながらリビングに飾っていました。
ツリーから考える「住まい」の大切なこと
必ずしもツリーが豪華である必要はありませんし、広い家に住んでいることや高価なものを持つことが、子どもにとっての幸せの本質とは限りません。小さな工夫から生まれる楽しさや、家族と一緒に笑い合う時間こそが、心に残る大切な思い出になることもあります。まさに私自身がそうだったように。 さらに考えてみると、住まいそのものについても同じことが言えるのではないでしょうか。確かに、広くておしゃれな家や最新設備が整った住宅には魅力があります。でも、それを叶えるために無理をして、家族が一緒に楽しむ時間や予算が減ってしまうとしたらどうでしょう? 子どもにとっては、背伸びをした住宅よりも家族みんなで旅行に出かけたり、テーマパークで大きなクリスマスツリーを一緒に眺めたりする時間のほうが、かけがえのない思い出になることもあります。家がどれだけ立派かよりも、そこで過ごす時間や経験が、子どもの心に深く刻まれるのではないでしょうか? 今回のツリーは一例ですが、住まいに求めるものを少しだけ見直してみませんか?「家族が安心して集える場所」「一緒に楽しい思い出を作れる時間を生み出す場所」。その視点を持つだけで、家づくりや住まいの在り方が大きく変わるかもしれません。 クリスマスも住まいも、大事なのは形や大きさではなくそれが家族の幸せをどう育むか。ツリーがなくても、立派な家がなくても、工夫やアイデアでたくさんの幸せを生み出すことができるはずです。今年のクリスマス、そして日々の暮らしの中で、そんな家族の時間を大切にしてみませんか?きっとその時間こそが、一生の思い出として心に残るはずです。
【Profile】オンライン建築士とも(instagram:@tm_tegaki_pers)
7歳女の子と4歳男の子を育てる一級建築士ママ。大学卒業後、新卒で積水ハウス株式会社に入社。9年間で戸建や賃貸住宅の設計を経験し、独立。インスタでは「今も未来も住まいを愉しむ家づくり」をモットーに発信。家づくりのサポートや間取りのセカンドオピニオンをしながら、住まいを通して豊かな人生を送る人を増やすために活動。
with online