大学時代レギュラーつかめずもプロで覚醒…「三冠王獲れる」ドラフト6位の逸材は
必死な姿で貫くフルスイング
同学年の岡本和真(巨人)が智弁学園で高校通算73本塁打を放ち、ドラフト1位で入団した歩みとは対照的に、末包は全国的に無名な存在だった。高松商高では通算11本塁打。東洋大で公式戦出場したのは3年からでレギュラーをつかめなかった。同学年のチームメートは甲斐野央(西武)、梅津晃大(中日)、上茶谷大河(DeNA)、藤井聖(楽天)、中川圭太(オリックス)とタレントぞろいの中で目立った存在とは言えず、大阪ガスへ。社会人野球で力をつけた遅咲きの選手だ。 決して器用なタイプではない。ただ、必死な姿でフルスイングを貫く姿は、ファンの心をつかむ魅力がある。熱狂的な広島ファンで知られるお笑い芸人THE GEESE(ザ・ギース)の尾関高文さんは22年12月に週刊ベースボールのコラムで、注目選手の一人に末包を挙げていた。 「秋のキャンプで見ていても、やっぱりみんなの目を引くんですよね。中村健人選手もそうなんですけど、元気いっぱい!泥だらけになりながら守備練習している姿に、みんなが盛り上がるという。あとは、やっぱり打ったときの飛ばす距離と言ったら、チームで一番ですね。あれほどのパワーがあって、守備も外野だけでなく一塁にも取り組んで。ポジションの問題はあるんですけど、末包さんを使ってほしいなと思います。どこか新井貴浩監督にも似ているんですよね。ドラフト6位入団で、体格にも恵まれていて。そういう意味でも新井監督の下でのブレークに期待したいです」 ケガで出られなかった悔しさを晴らすためにも、打ち続ける。 写真=BBM
週刊ベースボール