《衆院選2024》茨城1区 福島伸享氏 幅広く共感つかむ
無所属前職の福島伸享氏は「政治改革、政治刷新」を強調し、4回目の当選を果たした。今回も比例復活の道を断って挑み、選挙戦も他の政党候補者と比べて制限があったが、しがらみのなさを強調。無党派層に限らず、党派を超えた有権者の共感も呼び込んで勝利をつかみとった。 1区の区割り変更で編入された旧内原町(水戸市)、旧友部町(笠間市)、旧岩間町(同)では、知名度を上げようと公示前からさまざまな催しに参加し、国政報告会も開催。序盤戦で大きくリードした。 4人が立候補し、票の分散が懸念されたが、限定的な影響にとどめた。多くのボランティアを集め、草の根の活動を繰り広げることで主要政党支持層、無党派層のいずれからも幅広い支持を得た。地元の水戸市で多くの票を稼いだほか、他地域でも浸透を広げ、他候補を突き放した。 【略歴】衆院会派「有志の会」国対委員長。当選4回元経産省職員、筑波大客員教授。東京大農学部卒。水戸市千波町 ■福島氏 念願の連勝 比例復活 田所氏「厳しい結果」 「皆さまの勝利であり、日本の政治刷新に向けて行動することを誓う」。1区の無所属前職、福島伸享氏(54)は午後10時過ぎ、当選確実の一報を受け、集まった支持者に力強く語った。 前回に続き無所属で立候補し、「党より人物」を掲げて浸透に尽力した。区割り変更で新たに加わった地域でも浸透。選挙戦では毎日十数カ所を回るなど、どぶ板選挙を繰り広げて勝利をつかんだ。 2003年の衆院選から選挙区を変えることなく挑戦を続け、念願だった連続当選を果たした。 21年には無所属議員で会派「有志の会」を立ち上げ、今年6月には超党派の選挙制度改革議連も結成し、幹事長として取りまとめ役を担う。「これから政治が流動化する状況になる。精力的に結論を出せるよう機運の醸成に努めたい」と意気込んだ。 自民前職の田所嘉徳氏(70)は一歩及ばず、選挙区では落選となった。午後10時17分ごろ、水戸市のホテルで「大変厳しい。政治とカネについて多くの人が判断した結果」と敗戦の弁を述べたが、28日未明に比例北関東ブロックで復活当選を果たした。
茨城新聞社