学生生活調査結果に見る大学生の生活収支の平均像とは?
ライフイベントにかかるお金の中でも、「教育資金」「住宅取得資金」「老後資金」は3大必要資金といわれ、それぞれの家庭の状況に応じてライフプランニングに組み込まれていきます。 この記事では、教育資金のうち大きなウエートを占める「大学生にかかるお金」について、学生生活調査結果からその平均像を確認してみたいと思います。
学生生活調査結果
独立行政法人日本学生支援機構が2年ごとに実施している「学生生活調査」について、令和4年度の調査結果が令和6年3月に公表されています。調査対象は大学学部、短期大学本科および大学院の学生とされ、大学学部昼間部・夜間部、短期大学昼間部・夜間部、大学院修士課程・博士課程・専門職学位課程の別にまとめられています。 本記事では、このうち大学学部(昼間部)の調査結果を基に、大学生の生活収支の平均像を見ていきます。
学生生活費の推移
学生生活費とは、学費(授業料、その他の学校納付金、修学費、課外活動費、通学費の合計)と生活費(食費、住居・光熱費、保健衛生費、娯楽・し好費、その他の日常費の合計)を合わせたものとされています。 【図表1 学生生活費推移 大学学部(昼間部)】 単位:千円・%
令和4年の学生生活費は182万4000円、構成比は学費が62.9%、生活費は37.1%です。学生生活費は過去10回の調査結果から見てもそれほど大きな変動はなく、過去10回の平均値はおおむね187万円/年となっています。構成比の平均値は学費が約63%、生活費が約37%です。 【図表2 国立・公立・私立の学生生活費の比較】 単位:千円
設置者別に見た令和4年の学生生活費は、国立が146万1000円、公立が133万6000円、私立が194万円です。 当然ながら私立大学の学生生活費が最も高く、続いて国立、公立の順となっています。過去10回の推移もそれぞれほぼ横ばいの状況であり、過去10回の平均値は国立が約149万8000円、公立が約141万5000円、私立が約198万5000円となります。