高速夜行バスの運転手 乗車前の飲酒検査で同僚に「身代わり」依頼 南海バス
南海バス社員の男性乗務員が、高速夜行バスの乗車前の飲酒検査を、同僚に身代わりで受けさせていたことが分かりました。近畿運輸局へ寄せられた情報をもとに社内で調査したところ、事実が明らかになったということです。 南海バスによりますと去年10月、20年以上勤務している50代の男性乗務員が、新潟県三条市から大阪・京都に戻るバスに乗車する11時間前に、350ミリリットルの缶ビール2本を飲んだということです。 南海バスの社内ルールでは、大阪・京都と新潟県三条市とを往復する間の飲酒が禁止されているため、この男性乗務員は一緒にバスに乗務する40代の乗務員に頼んで、運転前の飲酒検査を身代わりで受けてもらったということです。 アルコール呼気検査の様子は、大阪府堺市にある営業所内のモニターで、遠隔で確認することになっていますが、担当者が見落としたため、50代の乗務員は、そのまま乗務したということです。 この乗務員は去年12月にも、▼新潟・三条発大阪行き▼神奈川・戸塚発大阪行き、それぞれの乗車前のあわせて2回、飲酒検査の身代わりを頼んでいて、「万が一検査で引っかかったら、会社や乗客に迷惑をかけてしまうと思い、やってしまった」と、話しているということです。 南海バスは、現在は「画像」で確認している遠隔での飲酒検査に、ビデオ通話を導入するなどして、再発防止に努めるとしています。
ABCテレビ