東京国際映画祭、最高賞に「敵」 吉田大八監督、主演長塚京三さん
第37回東京国際映画祭の授賞式が6日、東京都内で行われ、コンペティション部門の最高賞(東京グランプリ)は日本映画「敵」に決まり、吉田大八監督が最優秀監督賞、主演の長塚京三さん(79)も最優秀男優賞を受賞した。 日本作品がグランプリを獲得するのは2005年の「雪に願うこと」(根岸吉太郎監督)以来19年ぶり。 作品は筒井康隆さんの同名小説が原作で、「敵がやって来る」という不穏なメッセージを受け取った老境の元大学教授が主人公。壇上に上がった長塚さんは「結構味方もいるんじゃないかと気を強くした。もうちょっとこの世界でやってみようかなという気持ちになった」。吉田監督も「味方も意外と多いことに気付けてよかった」と話し、周囲に感謝した。 同映画祭は10月28日に開幕。10日間で計208作品を上映し、延べ6万1576人(前年比17.7%減、速報値)が鑑賞した。