【UFC】朝倉海「UFCには『フライでもバンタムでもどっちでもできる』と伝えていた」、パントージャは「ほんとうに強い王者だけど正直、自信はあります」
◆『THE OUTSIDER』からここまで来たからね。誰が想像した?
本誌既報通り、8月に約1カ月間、タイ合宿を敢行。パントージャ対策を練ってきた。 「相手はチャンピオンでタイトル戦含めて6連勝してるし、世界で一番強い人だから、ほんとうに強い選手だけど、正直、自信はあります。全然、勝てると思っている」と、王座奪取の手応えは感じているという。 「世界の人からすると俺のこと知らない人もめちゃくちゃ多いと思うし、そういう人からすると『誰だよ、コイツ?』みたいな感じで見られると思うし、悪くも言われると思う。『いきなりコイツがなんでタイトルマッチなんだよ』とね。俺は絶対この試合でめちゃくちゃインパクトを残すし、一発でそういうのを全部結果で覆そうと思ってる。『革命のアウトサイダー』だよ。『THE OUTSIDER』からここまで来たからね。誰が想像したよ? でもやりますよ。勝たないと意味がないと思ってるんで絶対」 デイナ代表率いるズッファ社体制以降で、過去にUFCでいきなり王座に挑戦した日本人は2人。2001年2月の『UFC 30』で宇野薫が「初代バンタム級王座決定戦」でジェンス・パルヴァーと対戦し、5R判定負け。2002年3月に桜井“マッハ”速人が『UFC 36』で、世界ウェルター級王者マット・ヒューズに挑戦も4R TKO負けで、いずれも戴冠ならず。 その後、ランキング制が敷かれたUFCでは、岡見勇信が2006年のUFCデビュー後、オクタゴン10勝2敗と勝ち星を積み上げ、2011年8月の『UFC 134』で世界ミドル級王者アンデウソン・シウバに挑戦したが、2R TKO負け。 最後の日本人のUFC世界王座挑戦は、現RIZINフライ級王者の堀口恭司で、UFC4連勝をマークし、2015年4月の『UFC 186』で、世界フライ級王者デメトリアス・ジョンソンに挑戦も、5R 一本負けで王座獲得に失敗している。 「日本人でUFCチャンピオンになった人は1人もいなくて、総合格闘技はPRIDEからブームが来て、日本からスタートしたようなものなんだよね、実際。だけど日本でUFCチャンピオンがいないっていうのはちょっと悔しい気持ちもあるし、“やっぱ日本人じゃ絶対チャンピオンになれない”みたいな、世界からそう見られてたりもすると思うし、そこをずっと覆したいと思ってた。俺は、この格闘技を始め時からもう『絶対、世界チャンピオンになる』ってずっと言ってたと思うし、だからついに目の前までやってきたんで、ここはもう必ず勝って日本を盛り上げたい。 俺がチャンピオンになれば、日本大会とかもできる可能性もあると思うんだよね。そうすればそこで契約できる選手もたくさん増えると思うし。日本の格闘技が盛り上がって、世界からもっと注目されて──そういう架け橋に俺がなりたいなって」(朝倉) フルサイズのオクタゴンは、常日頃から赤坂・JTTで経験済み。しかし、フライ級に落としての5分5Rの王座戦は、初となる。 「すでに結構仕上がってますけど、ほんとうに試合当日まで死ぬ気で身体を作って準備して絶対に日本にベルトを持ってきます。俺、世界一になりますから。皆さん、応援よろしくお願いします」──日本人初のUFC世界王者を目指し、朝倉海は、ラスベガスに乗り込む。