“渋ハロ”に来ないで……異例の呼びかけで“3つの効果” 対策費に「9000万円」……若者にも変化が?
日テレNEWS NNN
例年多くの若者らでごった返す、渋谷のハロウィーン。今年は「来ないで」と異例の呼びかけがなされましたが、渋谷区によると人出と酒の販売、ゴミの量という3つの点で効果がありました。一方で膨らんだ対策費が今後の課題に挙がっています。
■酒類の販売を取りやめた店舗は増加
有働由美子キャスター 「今回『ハロウィーン目的で渋谷に来ないで』と異例の呼びかけがされましたが、その効果はあったのでしょうか? 渋谷駅前の午後8時半すぎ、同じ場所と時間帯で去年と今年の映像を比べると、確かに今年は去年よりもやや人が少ないように見えます」 小栗泉・日本テレビ解説委員長 「そうですね。渋谷区長によると3つの点で効果がありました。1つ目は人出です。ピークだった 10月31 日午後10時の人出は1万5000人程度で、去年よりも約35%減りました」 「2つ目は酒の販売自粛です。路上飲酒禁止が呼びかけられ、区の要請で酒類の販売を取りやめた店舗は昨年より増えたということです。3つ目はゴミで、区が回収したゴミの量は4日間で約3600キロ。去年よりも500キロ以上減ったといいます」
■警備などの対策費は約1.8倍に
有働キャスター 「こうして見ると、呼びかけは効果があったと言えますね」 小栗委員長 「ただ、渋谷区長は今後の課題も挙げています。今回警視庁だけでなく、渋谷区も民間の警備員125人を動員しました。こういった対策の費用が当初の予定を4000万円上回り、9000万円近くかかりました。これは区の税から出ています」 「区長は『渋谷の安心安全を守るためには致し方ない』としつつ、『むやみに区税を投入するのは避けたい』と、来年の課題として挙げていました」
■「ダサい」「まだ行くの?」の空気感も
有働キャスター 「安全のためとはいえ、ここまで…。お金をかけずに安全に楽しむ方法はあるのでしょうか?」 辻愛沙子・クリエイティブディレクター(「news zero」パートナー) 「私も渋谷区民なので、『9000万円か…』とは思いますが、(雑踏事故のあった韓国・)梨泰院のことを考えると、必要なコストだったと考えるしかないなと思います」 「ただ『人に迷惑をかけて大騒ぎすること自体、さすがにもうダサいよね』とか、『え、これだけ言われててもまだ行くの?』という空気感は今年、若者同士でも一部で増えてきているなと感じました」 「“地味ハロウィーン”や、家で仮装してSNSに上げるなど、『そういう楽しみ方の方が今っぽいよね』というムード作りも同時に大事かなと思います」 (11月1日『news zero』より)