超☆社会的サンダル、大森靖子との対バンに夢叶う! 熱気で溢れた『オニザワマシロ生誕祭』をレポート
約20分の転換を経て暗転。赤いスーツに身を包んだドラムの林田翔馬が特大のクラッカーを鳴らし、グレーのスーツのタケマスター、青いTシャツのベースのふじお、そして、白いドレスに身を包んだオニザワマシロが登場すると、悲鳴にも近い大歓声が起こった。お馴染みのレッド・ホット・チリ・ペッパーズの「アラウンド・ザ・ワールド」のイントロを鳴り響かせ、観客たちが一気にステージ前方に詰め寄ると、爽やかなギターロック「ほんとの明日」へと転換。1曲目にしてオニザワは客席にダイブしながら歌う。のっけからテンションは最高潮だ。オニザワもギターを持つと、足立区出身であることを語り「City girl」へ。ミラーボールが回る中で、ミドルテンポのダンスチューンを妖艶に歌った。続けて、ギターリフが特徴的な「魚を追いかけて」、ふじおのきっかけの言葉から始まった「熱中症」と4曲を続けてパフォーマンス。 MCでは、オニザワからバトンを受けたドラム林田が物販の話をする。林田の強い願いが叶い、ラバーキーホルダーを作ったことを語る前で、オニザワは赤ワインのボトルをごくりと飲み込む。そのままボトルを渡されたふじおも一煽りし、ふたりはハイタッチ。きつそうなふじおを見て、さりげなく水を渡すタケマスター。それぞれ別の方向を向いているようでお互いを気遣っているのが微笑ましい。オニザワは昨晩、物販用のチェキを印刷しているときだんだんうれしくなってきて、一周回ってゲロを吐いた、と語り笑いをとった。 そして滅多にライブではやらないというレア曲「ホームラン」、12月11日(水)にリリースする全国流通盤CD 1st EP『君の飼い犬は、可愛くて最悪。』より「チチンプイプイプイ」「バカマ●コあかり」を演奏。そのまま、高校1年生のとき、オニザワとふじおしかメンバーがいなかったときに書いた歌詞について語った。スタジオで男を連れて入ってきたピチピチのスキニーのユナちゃん。自分の500倍、1000万倍もかわいかったユナちゃん。そんな彼女に一生勝てないと思い、新松戸までの電車で泣きながら書いた曲。そこから数年経ち、この日、大森靖子と対バンできていること、大森に挨拶しに行ったときを含め4回泣き、その度に化粧を直したことを語ると、客席から「かわいい!」とオニザワへの熱い声援が起こった。「あの頃のオニザワマシロ、生きていてくれてありがとうございます。ユナちゃんになんか負けなくてありがとう!」とオニザワが叫ぶと、超☆社会的サンダルの代表曲「可愛いユナちゃん」へ。メンバーだけでなく、観客たちも、全身全霊でサビの「ユナちゃん!」というパートを叫んだ。 再びのMCでは、オニザワがアルバイトしているラーメン屋を辞めること、シカゴから来ている友達を客席に見つけて声をかけたりと自由なMCを繰り広げた。そして、来年4月から全国ツアーを回ること、ファイナルは東京初ワンマンだと林田が語ると大きな歓声が会場を包んだ。オニザワは「こんなに誕生日が楽しいって知らなかった」と、観客たちへの感謝を、たくさんの言葉を紡ぎながら語りかけた。さらに、この日、高校のとき唯一いいと言ってくれた先生が来ていることや、大森と対バンできたことを語り、夢が叶ったと語った。観客に向けて、「君がいればいいんだよ」とひとりひとりが大切であることを語ると、1st EP収録曲「フランス料理」を披露し、「私はまだまだまだSEVENTEEN」と「17」をダイブしながら熱く歌い、約50分に渡る本編は幕を閉じた。