40歳ジュノンボーイ俳優の“出番が少ないなり”の工夫とは。他のゼロ年代グランプリ達にも求められる職人技
『JUNON』誌が主催する「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」は、今年で37回を数える。でも近年、同コンテストの存在意義がどうも薄れているように思う。 【画像】平岡祐太初期の出演作『スウィングガールズ』 2002年の第15回でグランプリを受賞したのは、平岡祐太だが、彼のようなジュノン全盛といえるゼロ年代の受賞者には、2020年代の現在まで活躍を続けている俳優が少なくない。 毎週土曜日よる9時から放送されている『放課後カルテ』(日本テレビ)に出演する平岡祐太を見て、ジュノン・ボーイの活躍について考えた。イケメン研究をライフワークとする“イケメン・サーチャー”こと、コラムニスト・加賀谷健が解説する。
平岡祐太がレギュラー出演
松下洸平が意外にも連ドラ単独初主演だという『放課後カルテ』に、平岡祐太が小学校の先生役で出演している。平岡が連ドラにレギュラー出演するのを久しぶりに見た気がする。 まだそこまで推し活が社会全体で盛り上がる前、『内田康夫サスペンス 新・浅見光彦シリーズ』(TBS、以下、『新・浅見光彦』)で4代目の浅見光彦俳優になった2017年まで筆者のイチオシは平岡祐太だった。映画、ドラマ、舞台(2015年に野村萬斎が企画・監修した『道玄坂奇譚』は最高だった!)問わず、すべての出演作品を熱心に見ていた。 『新・浅見光彦』以降はなぜか推し活をやめてしまったのだが、そんな筆者の個人的な経験と関係なく、2003年に『ライオン先生』(日本テレビ)で俳優デビューして以来、2024年まで平岡祐太の出演作がとだえたことはない。
画面上の情報量は少ないが
ということは、20年以上出演を続けていることになる。でも、初期の出演作である『スウィングガールズ』(2004年)や『プロポーズ大作戦』(フジテレビ、2007年)の頃に比べると、そこまで目立つ役を演じることは少ない。でも、出番が少ないなりに固有の存在感がある。 『放課後カルテ』でも、画面上の情報量は少ないが、少ない情報量なりにはっきりわかることがある。平岡の出番となる場面で、画面上に配置される、その立ち位置だ。 第1話、東多摩第八小学校の保健室に学校医として常駐することになった主人公・牧野峻(松下洸平)が、ぶっきらぼうに挨拶する始業式場面で平岡が初登場する。体育館の右手に並ぶ教師たちの中に、平岡演じる6年1組担任の藤岡雅史がいる。