「新NISA」のために、普段使ってる銀行で口座を開設。友人から「証券会社のほうが良い」と言われたけど、普段使っている口座なら窓口が1つでラクじゃないの? 悩んだ場合の“判断ポイント”を解説
2024年1月、従来のNISA制度から生まれ変わった新NISA。資産形成の手段としてますます使いやすくなりました。始めてみたいけれど、どの金融機関で口座を開設すべきか分からず、悩んでいる人もいるのではないでしょうか。 本記事では、新NISAの口座を開設するにあたり、候補となる「証券会社」「銀行」のサービスを比較し、それぞれ向いている人の特徴を紹介します。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
新NISAは証券会社でも銀行でも口座開設ができる
前提として、証券会社でも銀行でもどちらでも新NISAの口座は開設できます。 ただし、NISA口座は1人につき1口座しか作れないため「証券会社でも銀行でもNISA口座を持つ」ということはできません。証券会社と銀行のそれぞれのメリットを知ったうえで、口座を開設する金融機関を選ぶことが大切です。
証券会社と銀行のサービス比較
証券会社と銀行は、それぞれサービスの特徴が異なります。ここでは、新NISAに関して証券会社と銀行のサービスの違いを紹介します。 ■新NISA対応の投資信託のラインアップ 新NISAには、つみたて投資枠と成長投資枠の2つの枠がありますが、どちらでも投資信託と呼ばれる金融商品を購入して非課税で運用できます。ただし、口座を開く金融機関や証券会社によって、購入できる金融商品の銘柄のラインアップが異なります。 まず、証券会社でも銀行でも、目当ての投資信託がラインアップされていることが重要です。ラインアップにないものは購入できません。また、今は目当てのものが決まっていたとしても、今後別の銘柄を購入したくなる可能性もあるため、少しでもラインアップが豊富なところを選びたいものです。 証券会社と銀行の投資信託のラインアップを比べると、証券会社のほうが有利です。特に大手ネット証券会社では200本を超える金融商品を取りそろえていますが、銀行では大手でも10~20本前後に限られます。 ■つみたて投資枠の最低投資額 証券会社や銀行によって、新NISAのつみたて投資枠で積み立てられる、最低積立金額に違いがあります。 銀行では1回の積み立てで1000円以上、高いところでは1万円ほどの投資額が必要です。一方、証券会社では最低100円から投資できるところも少なくありません。 投資に回せるお金が少ない初心者でも、証券会社なら柔軟に投資額を決定できるでしょう。 ■個別株の取り扱いの有無 将来的に、新NISAの成長投資枠などを利用して個別株に投資したい場合、選択肢は証券会社一択になります。 なぜなら、銀行のNISA口座では株式の売買ができず、個別株の取引をするなら証券会社でNISA口座を開設する必要があるためです。 ■ポイントサービスへの対応 新NISAのつみたて投資枠を活用する場合、毎月コツコツと一定額を積み立てることになります。 口座を開設している金融機関にポイントサービスがあれば、ポイントサービスによって投資額の一部がポイント還元され、長期的に投資をするだけでポイントによるリターンが期待できます。 例えば、ポイントの還元率が1.0%で、毎月3万円(年間36万円)を積み立てている場合、ポイントだけで年間実質3600円のリターンを受けることができる計算になります。 このようなポイント投資に対応している事業者の多くは、証券会社です。ポイ活と資産形成を同時に進めたい場合は、ネット証券が有力な選択肢になるでしょう。