「対面した時、体が震える感覚が…」 菜々緒が考える“サイコパス”像と 恐怖を感じた亀梨和也の“ギャップ”
対面で芝居した時に体が震える感覚があった
──亀梨さんとは、これまで何度かご共演されています。今回またご一緒されるにあたり、安心感のようなものはありましたか? そうですね。亀梨さんには「この人とご一緒させていただけるんだったら絶対に大丈夫」っていう安心感があるので、今回もご一緒させていただいて、すごく居心地は良かったです。現場も三池監督も、そして亀梨さんもすごく穏やかで和やかに現場にいてくれる方たちで、セットチェンジの待ちの時などには優しく声をかけてくださるのに、撮影に入ると豹変するそのギャップがすごくて……。今回はそこに少し怖さも感じたほどでした。とくに亀梨さんは、役に入った時の雰囲気が、私が原作を読んだ時の彰そのものだったので、対面で芝居した時に体が震える感覚があったのを今でも覚えています。 ──今作のような一触即発のサスペンスミステリーだと、撮影現場での雰囲気もヒリついたイメージなのでしょうか。キャストの皆さんで和気藹々というよりは、おひとりおひとりが自分の役に集中して撮影が進むというような……? そんなことはなかったです。私の中では三池組はいつも和気藹々としているイメージがあるんですけど、今作でもそれは変わらなかったですね。でも、現場の雰囲気は和やかなのに、「撮影始まります」って本番の声がかかった瞬間に空気が変わるんです。ピリッとした感じが出るのは、さすがだなと思いました。 オンの時は作品の世界にしっかり入り込みながらも、オフのときにはコミュニケーションを取るという、オンオフの切り替えがうまい方が集まったのかもしれませんが、それも三池組の特徴かなと思っています。 ──ますます作品が楽しみです。菜々緒さんが思う、映画の見どころについても教えてください。 サイコパスの映画やドラマは世の中にたくさんあると思いますが、『怪物の木こり』は、サイコパスに、連続殺人鬼、そして警察が加わり、追う者と追われる者が入れ替わりながら物語が進んでいくところが、最大の面白さになっています。 ストーリーとしても面白いと思いますし、ある事件がきっかけとなってサイコパスの心情が変わっていくところなどは、これまでに見たことのない新しいサイコパス映画じゃないかと感じています。 あとは、今回会話劇がすごく多いので、キャストたちの芝居合戦みたいな部分でも楽しんでいただけると思います。そんなところもぜひ見ていただけたら嬉しいです。 菜々緒(ななお) 1988年10月28日生まれ、埼玉県出身。近年の代表作は、2017年『銀魂』、2019年『マスカレード・ホテル』、2020年『ヲタクに恋は難しい』、2021年『地獄の花園』『土竜の唄 FINAL』、2022年『七人の秘書 THE MOVIE』、2023年『劇場版TOKYO MER~走る緊急救命室~』など。
相澤洋美