【高校野球】秋田工が延長10回サヨナラ勝ち…佐藤唯樹主将「自分たちの方が勝つという強い気持ちが強かった」
◇高校野球春季秋田県大会 ▽1回戦 秋田工2×-1男鹿工=延長10回タイブレーク= (10日・さきがけ八橋) 秋田、青森、山形で開幕した。秋田の1回戦では秋田工が延長10回タイブレークの末、サヨナラ押し出しで男鹿工に2―1で勝利。新屋は9―2で増田に7回コールド勝ちした。 秋田工は佐藤唯樹主将(3年)が押し出しの四球を選び、白星発進した。 9回を終え1―1で、無死一、二塁から始まるタイブレークに突入。先頭の菅原莞太外野手(3年)のバントが野選となり無死満塁。佐藤は冷静に四球を選ぶと、右腕を天高く突き上げた。「甘い球が来たら打ってやろうと思っていたけど(四球の時は)最高でした。自分たちの方が勝つという強い気持ちが強かった」と、笑顔を見せた。 工業高校同士の戦いとなった試合に、授業で学んだことを“生かして”臨んだ。機械科に在籍する佐藤は「金属を切削しますし、金属の耐久性を調べる『引っ張り試験』をやっています」。4回には左前に安打を放つなど“引っ張る”打球を放ち、担任も務める阿部大樹監督の前で、主将としてチームを“引っ張る”姿勢を背中で示した。 阿部監督は押し出しについて「よく選んでくれたなと思います。(佐藤はクラスでは)人気者ですよ」。次戦は能代科学技術戦(11日、さきがけ八橋)。人気者が再びチームを引っ張り勝利に導く。 (太田 和樹) 〇…新屋は増田に7回コールドで白星発進した。初回に2点を先制されたが、直後の攻撃で相手の3連続四球などもあり5得点。流れをつくり逃げ切った。佐藤博之監督は「初戦というのもあるし、絶対(先制点を)取られるとも思っていた。内容的にもヒットは5本しか出ていないし、次に向けて引き締められる材料にもなった」と語った。
報知新聞社