ニデック株続落、今期営業益は市場予想下回る-信頼回復優先
(ブルームバーグ): ニデックの株価が24日の取引で続落、一時前日比4.9%安の6413円と1月25日以来の日中下落率となった。前日に発表した今期(2025年3月期)の営業利益計画は前期比41%増の2300億円で市場予想(2428億円)を下回ったが、岸田光哉社長は24日の説明会で、信頼回復を優先した結果とし、計画達成に自信を見せた。
岸田氏は中国での電気自動車(EV)関連事業の状況などを受け保守的な計画とした背景を説明し、「公表した計画は必ず達成する」と力を込めた。「もちろん内部ではもっと高い目標で日々走っている」とも述べた。
4月1日に社長に就任した岸田氏は最高経営責任者(CEO)を兼任、創業者の永守重信氏は代表取締役グローバルグループ代表となった。永守氏は今期の会社計画策定には関わっていないとし、「かなり保守的に作ってる感じがしないでもない」ものの、「絶対に未達できない」とげきを飛ばした。
24年1-3月期(第4四半期)の車載事業の営業損失は62億円で、市場予想利益の104億円とは大きな開きとなった。永守氏は中国のEVメーカーが淘汰(とうた)されることで健全な競争になるとの見方を示し、中国市場からの撤退の可能性を否定した。
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Yuki Furukawa, Akemi Terukina