奄美黒糖焼酎の特徴は 富田酒造場の富田会長に聞く 伝統的酒造り無形文化遺産登録
■無形文化遺産登録で期待することは
「世界の人に面白い酒だなと思われるような、そういう資質の酒を造り出していかなければならない。そういう酒はあるが、ボリューム(量)が足りない。スコッチは世界的な酒だが、現地では5年以上貯蔵しないとスコッチと名乗れない。実際世界に出ているのは8年、10年、12年という酒。そういううまい酒を出さないと、ストレートには理解されないのではないか」
■留意すべき点はあるか
「当然だが、ちゃんとした酒を造らなければならない。造り方もそうだが、特に原料には気を配るべきだろう」
◇ ◇ 富田酒造場 恭弘さんの父豊重さんが米軍政下の1951年、現在地で創業。恭弘さんは55歳で兄和男さんから引き継いだ社長の職を、65歳で長男真行さん=現在(40)=に託し、会長に。同社は仕込みで、容量540リットルの三石甕(さんごくがめ)を使い続けている。代表銘柄「龍宮」。