城跡ステッカー3種類を作成 南房総市和田地区の市民団体(千葉県)
南房総市和田地区の市民団体「歴史の郷へ応援団三原」(鈴木玉枝代表)は、同地区の伝承や史跡を発信しようと「城跡ステッカー」を作成した。「とうしろ台城」「三原城」「三原城山城」の3種類。防水加工された直径5・5センチの円形で1枚220円(税込み)。市内の道の駅(一部を除く)で販売している。 同団体は、地元の忘れがちな魅力のある歴史を語り合える場をつくり、郷土の伝承や史跡を市内外に伝えようと活動している。市の「市民提案型まちづくりチャレンジ事業」に採択されており、歴史セミナー「三原郷探究会」の開催や、とうしろ台城、三原城、三原城山城の御城印の発行などに携わっている。 ステッカーは当初、城跡整備に取り組む「とうしろ台城里山プロジェクト」の関係者向けにとうしろ台城のものを作り、支援者や地域の児童らに配布した。これが好評だったため、三原城と三原城山城を追加作成し、それぞれに伝わる伝説を添えて、同市観光協会の後援で販売することになった。 とうしろ台城は、千葉氏一族といわれる境井氏の居城と伝えられている同市和田町小川にあった山城。祈祷所があったという伝承が残っており、梓の木で作った弓をはじきながら祈ったといい、境井氏にまつわる「梓弓祈願成就伝説」がある。 三原城は、同市和田町中三原にあったとされる城。徳川家康の側室「お万の方」が幼少期を過ごしたという伝承がある。 また、同じく同市和田町中三原にあったとされる三原城山城は、弓矢の素材に適した矢竹が繁茂する城山。試し打ちの矢で命を落とした女人をふびんに思った城主が一本の松を植えて塚をつくったという「矢竹・一本松の伝説」が残る。 3種類共に、正木氏の家紋「丸に三つ引き両」も取り入れられている。 ステッカーは、とみうら枇杷倶楽部、ちくら潮風王国、富楽里とみやま、ローズマリー公園、三芳村鄙の里で購入できる。