Windows RTは本当にお買い得なのか?
Windows RTというタブレット型のパソコンを大手家電量販店の店頭で頻繁に見かけるようになりました。6月から値下げが実施されたほか、iPadからSurface RTに乗り換えると、最大1万円をキャッシュバックする「『Surface RT』乗り換えキャンペーン」(8月9日から9月8日まで)が実施されるなど、市場が盛り上がっているようにも見えます。Windows 8と見た目がそっくりで、価格帯も低めとあって、オトクな買い物にも思えるのですが、本当にそうなのでしょうか?
従来のWindowsソフトウエアは動かない
Windows RTを搭載したパソコンは、国内では2012年11月に登場しました(ASUS VivoTab RT TF600T)。以降、NECやマイクロソフトなどからも発売されています。Windows 8をベースにして開発されたOSなので、見た目はWindows 8そのもの。価格帯は3万円~4万円台で、お手頃価格のように見えます。 しかし、このWindows RT、Windows 8とは決定的な違いがあります。「従来のWindowsのソフトウエアが動かない」ことです。つまり、画像処理ソフトである「フォトショップ」やメールソフトである「Becky!」ほか、これまでWindowsで使い慣れてきたソフトが使えないのです。 Windows 8とWindows RTには、Windows用にアプリを提供している「Windowsストア」があります。App StoreやGoogle Playと同様のサービスで、タブレット用にタッチパネルで操作するための「モダンUI」と呼ばれるアプリがダウンロードできます。 Windows RTでは、この「Windowsストア」でダウンロードしたアプリが使えるのですが、iPadやAndroid用に提供されているアプリと比べると、ラインアップは乏しいと言わざるを得ません。アプリが存在していたとしても、注意が必要です。定番クラウドサービスである「Evernote」は「Windowsストア」で提供されていますが、使い勝手はまったく異なっていて、iPadやAndroidと同じような使い勝手は期待できません。