【佐賀競馬】佐賀競馬が誇る出世レース 各地の実績馬が飛躍を目指し一挙集結
優勝馬がその後、JRA馬相手にダートグレード競走を制した出世レースが佐賀競馬場にある。今年で3回目を迎える鳥栖大賞(9月16日、ダート2000m、地方全国交流)だ。 【写真】コスモポポラリタのこれまでの軌跡 大出世を果たしたのはアラジンバローズ(兵庫)。昨年、地方移籍初戦として同レースを勝ち、今年は再び佐賀に遠征すると、距離を短縮してサマーチャンピオンJpnIIIを制覇した。こうして鳥栖大賞勝ち馬から活躍馬が出るのも、地方全国交流で好メンバーが揃うからだろう。さらに今年は、11月4日に行われるJBCクラシックと全く同じ舞台とあってさらに見逃せない一戦だ。 今年も川崎、高知、兵庫と各地から実績馬が集う。しかしそんな中、注目は地元のコスモポポラリタだ。前走が佐賀移籍初戦で、いきなり重賞・九州チャンピオンシップを勝利。南関東時代には2000m未満のレースだと序盤の位置取りが後方になることも多く見られたが、前走では1750m戦でも先行集団の後ろにつけ、直線は追い比べを制しての勝利だった。昨秋は金沢・北國王冠2着、大井・金盃トライアル3着と、いずれも2600mの長距離戦で見せ場を作っており、前走から距離延長のここはさらに力を発揮できそう。 遠征馬で注目はグリードパルフェ(高知)。佐賀コースと相性のいい高知からの参戦で、21年高知県知事賞でスペルマロン相手に勝つなど重賞3勝を挙げている。いずれも2000m以上のレースで、長距離戦でバテない強みを生かす。昨年は6月に園田・六甲盃でラッキードリームとの追い比べを制したが、続く金沢・イヌワシ賞は3着に敗れ、その後は傷めた靱帯のケアのため半年近い休養に入った。復帰戦の姫路・白鷺賞こそ5着に敗れたが、前走・はがくれ大賞典は2着。勝ったセイカメテオポリスは南関東を代表する長距離馬に加え、不利な最内枠から序盤で外に切り替えた吉原寛人騎手の好騎乗が光り、相手が強かった。そうなれば、ここは力上位なのだが、今回は再び半年近くの休み明け。気になるのはその点だけだろう。 サンビュート(兵庫)は22年道営記念の勝ち馬。鞍上の五十嵐冬樹騎手はその2日後に調教師試験合格が発表され、現役最後の騎乗がこの重賞制覇となった。兵庫には昨年末に移籍。前走・摂津盃は6着に敗れたが、この日は逃げ馬がとにかく有利な馬場傾向で、前に行った2頭でのワン・ツーだった。それに対しサンビュートは中団外から運んでおり、馬場に泣かされた面も大きい。最後は脚を伸ばしていることを考えても、ここでの巻き返しも大いにあり得る。 エアアルマス(川崎)は20年東海Sの覇者。非常に強い勝ち方をし、一躍フェブラリーSの主役候補に名乗りを挙げたほどの逸材だ。直後に骨折が判明し、その後はダート1200mで活躍。川崎に移籍し、今年に入って距離を延ばしている。前走の金沢・イヌワシ賞ではガルボマンボ(高知)とクビの上げ下げで敗れて4着だったが、そこからの物差しで考えると、グリードパルフェとは好勝負かそれ以上が期待できる。 鳥栖大賞当日は3連休最終日で、佐賀競馬場ではイベントも盛りだくさん。競馬場が位置する鳥栖市内のグルメが大集合するほか、地方競馬初のアイドル「UMATENA」のライブ、秋葉原発のメイドカフェ「めいどりーみん」のライブなどが行われる。 また、翌週9月23日(祝月)には佐賀競馬の騎手・調教師、UMATENAによるライブショーや、ゲストにアニソンシンガー・亜咲花さんや藤江れいなさんを迎えてのイベント「さがけいばMusic Festival」が行われる。開催地は博多駅前の好立地ながら全席指定330円という破格の価格設定。詳しくは佐賀競馬公式HPをご覧ください。 (文・大恵陽子)