不破聖衣来

◆全日本大学女子選抜駅伝（富士山女子駅伝）（３０日、静岡・富士山本宮浅間大社前―富士総合運動公園陸上競技場＝７区間４３・４キロ） 　最長区間の５区（１０・５キロ）で、１万メートル日本歴代３位＆日本学生記録を持つ拓大のエース・不破聖衣来（４年）が３年ぶりに出走し、６人抜きを達成した。区間２位の快走を見せて４位でつないだ。自身が１年時に出した区間記録（３２分２３秒）には届かなかったが、拓大生としての最後の駅伝を力強く懸けた。５０００メートル日本学生記録保持者の大東大のサラ・ワンジル（２年）が３位から首位に押し上げる快走で区間賞を獲得した。 　１０位でタスキを受けた不破は軽快に走り出し、２キロ過ぎで早々に３人抜きを達成。時折笑顔見せるなど楽しそうに走りながら、ペースは落とさず約６キロで４位まで浮上。同級生の門脇奈穂（４年）に笑顔でリレーした。 　不破は拓大１年時の２１年１２月に１万メートルで日本歴代３位、Ｕ２０（２０歳未満）日本記録、日本学生記録の３０分４５秒２１の好タイムをマーク。一躍、日本トップレベルの選手となったが、翌年以降は故障に苦しんだ。２年時の日本学生対校選手権１万メートル優勝、全日本大学女子駅伝５区区間賞を除くと大きな実績を残すことはできなかったが、今季はトラックでも複数のレースに出場。復帰の道を着実にたどっている。 　卒業後は実業団の三井住友海上に進む。２日に拓大・文京キャンパスで行われた富士山女子駅伝へ向けての壮行会で「４年間の集大成となる駅伝。チームとしては優勝を目指していて、個人では区間賞に近い走りがしたいと思っています。個人でもチームでもしっかり目標を達成できるようにがんばりたい」と力強く話していた。