千賀滉大、ダルビッシュらそろって「2桁勝利」も? 藤浪晋太郎は防御率「大幅改善」【2024年スチーマー予測(2年目以降投手編)】
◆ 未来の成績を予想する「Steamer」が弾き出した数字とは…? 今季のメジャーリーグは日本人選手の大幅増が確実。レギュラーシーズンの開幕が2か月半後に迫り、現地での期待値はどうなっているのか。 前回の日本人メジャーリーガー打者編に続いて、今回は昨季もメジャーでプレーした投手の成績予測を取り上げたい。 紹介するのは、「Steamer(スチーマー)」と呼ばれる選手の未来の成績を弾き出す予想システムで、Fangraphsに掲載されているものだ(1月11日時点)。 【ダルビッシュ有】 2023年成績<24試合 8勝10敗 防御率4.56> 2024年予測<29試合 10勝10敗 防御率4.14> メジャー13年目を迎えるパドレスのダルビッシュ有。昨季は24試合に登板し、8勝に終わった。防御率4.56は8試合の登板に留まったカブス時代の2018年に次ぐ自己ワースト2位で、37歳という年齢からこのまま右肩下がりの数字が出てもおかしくないところ。しかし、スチーマーは10勝&防御率4.14を予測している。 【前田健太】 2023年成績<21試合 6勝8敗 防御率4.23> 2024年予測<36試合 9勝9敗 防御率4.10> 右肘の手術から堂々の復活を遂げた前田健太。昨季の序盤は苦しんだが、徐々に本領を発揮し、6勝を挙げた。今季は36試合に登板する予測が出ているが、24試合が先発、12試合が救援という内訳。ただ新たに所属するタイガースの台所事情を鑑みると、先発ローテから外れることは考えづらいだろう。予測を1つ上回る10勝到達を狙いたいところだ。 【菊池雄星】 2023年成績<32試合 11勝6敗 防御率3.86> 2024年予測<29試合 10勝9敗 防御率4.01> メジャー5年目で待望の2桁勝利をマークしたブルージェイズの菊池雄星。防御率も3点台にまとめてみせた。今季は勝敗、防御率ともに昨季からやや成績を落とす予測が出ているが、それでも10勝には届くとみられており、引き続き先発投手としてフル回転でチームに貢献することが濃厚だ。 【千賀滉大】 2023年成績<29試合 12勝7敗 防御率2.98> 2024年予測<31試合 12勝10敗 防御率3.75> 1年目から12勝&防御率2点台の活躍を見せたメッツの千賀滉大。更なる飛躍を期待したいところだが、スチーマーは勝利数の横ばい、防御率3点台後半を予測している。確かに昨季以上の成績を望むのは酷かもしれないが、昨季は前半より後半の方が成績は良かったのも事実。2年連続で防御率2点台をマークすれば、日本人投手として初めてとなるが、そんな快挙を狙ってほしい。 【藤浪晋太郎】 2023年成績<64試合 7勝8敗 防御率7.18> 2024年予測<65試合 3勝3敗 防御率4.05> 昨季はアスレチックスとオリオールズでプレーした藤浪晋太郎。今季の所属先はまだ決まっていないが、スチーマーは7.18から4.05へ、防御率の大幅改善を予測している。実際に昨季の藤浪は被本塁打、与四死球、奪三振のみで投手を評価する指標のFIPが4.61と、実際の防御率と大きく乖離していた。慣れが見込める今季は4点台といわず、3点台を期待したい。 今回はメジャーを経験済みの日本人投手5人を紹介したが、先発投手4人のうち3人が2桁勝利を挙げるとの予測。残る前田も9勝なら、4人そろって10勝達成も決して夢ではないだろう。 文=八木遊(やぎ・ゆう)
BASEBALL KING