漫画家・永井豪「キューティーハニーは嫁に出した」実写と原作は全く別物
『キューティーハニー』の着替えシーンは苦肉の策?
そんな斬新な発想で作り上げた世界観の漫画が、あらたな切り口でさらなる進化を遂げる。『CUTIE HONEY -TEARS-』もスタイリッシュというコンセプトのもと、ある意味“生まれ変わった”作品となった。 「原作の世界観やハニー像は違いますが、ハニーの持つポリシーはしっかりと備えていて、観終わったあと確かに『キューティーハニーだ』って思いました」と絶賛する。 主演を務めた西内まりやについても、 「良かったですね。これまでのハニーのイメージには全然寄せていなかったのですが、そのぶん、キリっとした佇まいで、演技も自然。悲しみと強さ、父親である博士への愛情深い思いをうまく体現していました」と評価した。 また『キューティーハニー』誕生当時を振り返ってもらうと、 「どこまでも優しく、いつまでもきれい。しかも自分を守ってくれるような母性を持つ女性……。とにかく男にとって理想の女性像を全部入れてしまおうという思いがあったんです。アニメーションで注文された際には『色っぽいシーンを毎回入れてください』といわれたんです。毎回シナリオにそういうシーンを入れるのって難しいので、色々考えた結果、変身するときに着替えシーンを入れれば大丈夫かなと思ってああなったんです」と裏話を披露してくれた。 (取材・文・写真:磯部正和) --------------- ■永井豪(ながい・ごう) 1945年9月6日生まれ。石川県出身。1967年に『目明しポリ吉』でデビュー。翌年『少年ジャンプ』にて『ハレンチ学園』を発表すると、『デビルマン』や『マジンガーZ』、『キューティーハニー』、『バイオレンスジャック』など数々の話題作を世に送り出す。さまざまな作品がアニメ化、実写化されるなど幅広い読者層を持つ日本を代表する漫画家だ。