パリ五輪 開幕まで100日 “サステナブル”で日本企業アピール【WBS】
パリオリンピックの開幕まで17日であと100日です。今回は「史上最もサステナブルな大会」の実現を目指していて、スポンサー企業は自社の製品などを世界にアピールしようと準備を加速させています。 17日に発表されたのは、パリオリンピック・パラリンピックに出場する日本代表が表彰式などで着用する公式スポーツウエアとシューズ。手がけたのはアシックスです。 パリの日の出をイメージした温かみのあるグラデーションカラー。発表会で、アシックスの富永満之社長は「オフィシャルスポーツウエア・シューズのテーマは、パフォーマンスとサステナビリティーの両立」と強調しました。テーマの一つはサステナビリティーです。ジャケットとパンツは、リサイクル素材の採用や再生可能エネルギーの活用で、温室効果ガスの排出を前回大会に比べ約34%削減できたといいます。 特に力を入れたのがシューズです。アシックスのランニングシューズ「ニンバス ミライ」をベースに作られていて、機能性を保ちながらそれぞれの素材をリサイクルできるようにしたのが特徴です。 「通常十数種の素材でできているが、ポリエステルの単一素材でできたシューズを開発した」(「アシックス」マテリアル部の上福元史隆部長)
シューズの上部はひもも含め、全て同じ素材で作られています。ソール部分は、走る際にははがれませんが、リサイクルする工程でははがれやすくなっています。 履き心地は「バネのような弾力性があります。びっくりするほど軽いです」(相内優香キャスター) サステナブルなシューズを作りたいと、3年7カ月をかけて開発。今回、パリオリンピックのテーマと合致したため採用されました。 「グローバルなスポーツイベントで、アシックスの靴を選手が履くことの狙いは?」(相内優香キャスター) 「いろいろなイノベーションをやっているが、それを発表する場がビッグイベント。アシックスはグローバルの売上比率が80%なので、しっかり世界にアピールしたい」(アシックスの富永社長) 今回のオリンピックに向けては、ナイキもフライニットと呼ばれる生地を使ったシューズを発表。基本的に1本の糸で編み上げることで余分な部品を使わないのが特徴です。 「フライニットはリサイクルされた糸を使い、廃棄物はほぼない。技術革新とサステナビリティーは同義語。どちらもナイキは重視している」(「ナイキ」チーフ・イノベーション・オフィサーのジョン・ホーク氏)