“産休クッキー”が物議 ひろゆき「“子どもを生まない側でいて”と同質性求めるのがよくない」 周囲への配慮は必要?「子育て楽しい」はもはや禁句?
■配慮どこまで必要?
ひろゆき氏は「配慮が必要かどうか、という考え方が間違っている」との持論だ。「忙しい時期に有休でハワイ旅行する人がいて、“自分も休み取るかもしれない”と受け入れつつもモヤモヤして、ネットで『ムカつく』と書くのはいい。『不満を感じる人はネットをはけ口にして。以上』で終わりだ。そこに有休取得はダメだとか、お土産はいらない、といった配慮は必要ない」。
17年の専業主婦を経て、外資系企業で働く薄井シンシア氏は投稿する側の心構えについて、「自分が幸せだとSNSに投稿してもいい。ただ、誰かに何か言われる覚悟は必要。アメリカのある有名人がXを最近やらなくなったが、『グッドモーニング』と投稿したら、『グッドなのは、あなたが白人男性だから』などと言ってくる人が絶対いるからだ」と指摘する。 一方、河崎氏は「誰かを叩いたり、炎上に加担したりする人たちにとって、ネット上で自分の意見や怒りをぶつけることは一種のセラピーだ」との見方を示す。「幸せ表現にその場では『良かったね』と返して、モヤモヤするものがあればSNSで毒を吐いてもいい。しかし、他の人たちが一生懸命“そうだよね”“そうじゃないよね”と加わり、いらぬ戦いをネット上で重ねていく」。
■「子育ては楽しい」はもはや禁句に?
テレビ朝日の平石直之アナウンサーは、「ここ数年で劇的に世の中が変わってきている」と語る。「結婚や出産を経験しない人が増えてきた。選択した人もいれば、諦めた人もいるかもしれないことを考えた時に、“幸せ自慢”が通用しなくなっているのではないか。『子育てには楽しいこともある』と言いづらくなり、『大変で大変で…』と言い続けないといけない世の中は良くないと思う」。 薄井氏は地域性もあるとし、アメリカでは「産休を取る本人ではなく、周囲がベビーシャワーをやる」と説明する。「『みんなに迷惑をかけるから』とクッキーを配ることに違和感がある。産休に入るのが悪いことだという風潮は納得いかない」。