「中国牽制の核心は造船業正常化…韓国など同盟国と協力して再建を」
トランプ次期米大統領が指名した「安保ツートップ」が韓国との造船業協力などを通じた中国の海軍力牽制を骨子とした戦略報告書を出したことが明らかになった。 強い対中圧迫が予想される第2次トランプ政権の安保戦略が、韓国が主要パートナーになれる造船業復興に合わされる可能性があるという意味だ。 国務長官に指名されたルビオ上院議員と国家安全保障担当大統領補佐官に指名されたウォルツ下院議員は4月に議会で「国家海洋戦略指針報告書」をともに提出した。 2人は報告書で、中国の膨張を防ぐための米国家安全保障の核心として造船業正常化を挙げた。報告書は「数十年間の放置で米国の造船産業が衰退し、海洋インフラに投資がされなかった。これに対し中国は米国より230倍多くの造船能力を持ち、世界的安保と米国を保護するために海洋インフラ再建戦略が必要だ」と指摘した。 代案としては「インド太平洋の同盟国とパートナー国と協力し中国との競争に備えなければならない」という案を出した。協力の中には米国で軍用船舶を建造する場合にインセンティブを支給し、中国の造船会社に流れる資金を遮断する案などが含まれている。 ウォルツ氏は9月の戦略国際問題研究所(CSIS)の討論で「韓国最大の造船所である現代は1年に(米国の全生産船舶の10倍となる)40~50隻の船を生産している。フィリー造船所を買収するハンファや現代に行ってみれば21世紀の船舶建造と修理を見ることができるが米国の造船所は1930年代以降変わっていない」と話した。ルビオ氏も議会戦略報告書で「米国は常に海洋国家であり、造船業復興に失敗するならばそのために払う代価はあまりに大きくなるだろう」と指摘した。 トランプ氏の側近であるコルビー元国防次官補は最近書面インタビューで「中国は米国よりも大きな海軍を西太平洋に集中しているのに対し米国は小さな海軍を全世界に展開する非対称が安保に最大の脅威。早期に不均衡を解消する案は韓国など同盟国とともに米国だけでなく世界の安保で最も重要な地域であるアジアと中国に資源を集中すること」と強調した。