「M-1で落とされたネタで勝負した」THE SECONDで躍進のタモンズ 「6分」だからこそ出た持ち味、ななまがりとの“約束”
「ななまがり」としていた意外な約束
ーーーファイナル初戦の相手は「ななまがり」さんでした 安部:ななまがりは本当、大宮(劇場)のライブとかすごい一緒になるんで。ここ4、5年ずっと一緒にやってきた仲間だったから、初戦で当たるって分かった時は「うわ、ななまがりとやらなあかんのか」とも思ったんですけど。決まっちゃえば「東野さん(司会の東野幸治さん)の前で友達と一緒に平場も立てるなんて楽しそうやな」っていう思いはありました。 大波:ななまがりのことはすごい好きやし尊敬もしてます。今回の8組を見渡した時に、ななまがりのネタだけはどれだけ頑張っても、何時間考えても作れないと思うんです。野球とソフトボールみたいに競技が違うというか、最初からがっぷり四つには組めないって分かってたんで、意外と気は楽でした。自分のパフォーマンスをやるだけやな、っていう。 ーーー結果は、なんと1点差でタモンズさんが勝利。名勝負でしたね 安部:お互い言ってたんですよ。「ベストバウトにしようぜ」って。あと、(ななまがりの)森下が持ちかけてくれたんですけど、負けちゃっても勝った方を心から応援できるように、もしどっちかが優勝したら負けた方に衣装を奢ろうぜ、って約束してたんです。 大波:勝ったことも嬉しいですけど、ななまがりvsタモンズがベストバウトだったって言ってくれる声も多くて、あの時間帯を盛り上げられたっていうのは一緒にやってきた仲間として良かったなと思いますね。僅差だったから点数発表の時にハラハラする感じにできたのも良かったです。 ーーーそして勢いそのままに、続くザ・パンチさん戦でもウケましたね 大波:僕的には2本目の方が出来が良かったかなと思って期待して待ってたんですけど…(敗退は)しょうがないですね。お客さんが決めることなんで。ザ・パンチさんって、東京吉本の8個も先輩なんです。東京吉本漫才界の、言ったら専務ぐらいの人なんで。いやもう副社長ぐらいかな。僕らなんか課長代理ぐらいのもんですよ。課長代理も行ってないかもな…。 安部:ザ・パンチさんっていうのは、すごい難しいところでもウケるんですよ。漫才師にとって一番難しい結婚式の円卓とか…そういう営業って、まず人に聞いてもらえない環境から漫才しなきゃいけないでしょ。僕らクラスやとまぁ滑るんですけど、ザ・パンチさんは関係ない。そういうとこでも普通にウケちゃうような百戦錬磨のすごい人たちなんです。 大波:だから負けた悔しさはありますけど、お世話になってるパンチさんとやれたっていう時点ですごい嬉しいし、ゴールデンタイムに東京吉本4人で並べたっていうのも嬉しかったですね。 ーーーそう考えると、こちらも名勝負でしたね 大波:そうですね。僕的にはネタの感触もすごい良かったし。もう19年目ですけど、全国(賞レース)の新人としては十分な顔見せになったんじゃないかなと思います。 ーーー間違いなく視聴者にインパクトは残りましたよね。安部さんは改めて振り返って、いかがですか 安部:SNS見てたら、僕が「香取慎吾に見えてきた」っていう声があって。やっと僕の、その…イケメン?が世にバレたかなっていう感じはしてます。 ーーー……確かに 大波:いや「確かに」じゃないですよ。どこがやねん。 あんな訳分からんこと言ってた人が誰なのか、取材で突き止めてください(笑)まぁでも、そういうこと言ってくれる人のところにまで届いたっていうのはうれしいですよね。ずっと劇場でやってたらそんなことないんで。 ーーー審査員の博多大吉さんも「タモンズの良さが知ってもらえてよかった」とおっしゃっていましたね 安部:あんまり一緒の舞台になることってないんですけど、昔…もう7、8年前かな。大吉さんにすごい褒めてもらった覚えがあって。その時のこともちゃんと覚えてくれてはったんやなって。 大波:あれはほんと嬉しかったですね。 【後編へ続く】 ◇ ◇ ◇ タモンズは現在、ライブ「詩芸」47都道府県ツアーを開催している。チケットは「FANYチケット」で発売中。 (まいどなニュース・小森 有喜)
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