「M-1で落とされたネタで勝負した」THE SECONDで躍進のタモンズ 「6分」だからこそ出た持ち味、ななまがりとの“約束”
巡ってきたチャンス…「60分漫才」の経験が生きた
ーーーそう考えると、M-1に出場できなくなった後にTHE SECONDという大会が出来たことはタモンズさんにとってすごく大きかったですね 大波:そうですね!こればっかりは本当運なんでね。 安部:多分、僕らが1番乗りぐらいで参戦表明したと思います。THE SECONDをやるってフジテレビさんが言い出してすぐ、大波さんがSNSで「出ます!」みたいな感じで言うてました。大会が出来てすぐだったので様子を伺う芸人さんもいらっしゃったと思うんですけど、僕らは即決。チャンスはもう何でも取りに行きたかったんでね。 ーーー今年、2回目の出場で一気にファイナル進出。やはり企画されている全国ツアーで積み上げたものが結実した、という感覚はありますか 大波:そうですね。やっぱりツアーをやってなかったら、ここまでは絶対行ってないと思います。 安部:M-1ってネタ時間が4分しかないので、短距離走みたいにバーっと走りきるイメージなんです。でもTHE SECONDって6分間の中距離走というか。最初から最後まで走りきっちゃうとお客さんも疲れちゃうな、というイメージ。 で僕ら、全国ツアーで「60分漫才」っていうのをやってるんですよ。60分間ノンストップで漫才やる、っていう。決められたセリフ通りにずっとやってると、どうしてもしんどくなっちゃうというか。ところどころお客さんの様子見ながら「ここウケたから広げようかな」とかアドリブを入れつつその場で変えていく、みたいなことをやっているんです。 THE SECONDで披露したネタでも、自由なところを何カ所かつくって、その場その場でチョイスしてやっていく、というやり方をとったので、うまいことアドリブ感が出てよかったのかなと思います。 ーーータモンズは長い尺の漫才の方が良さが出る、と言われることもあるんですよね 安部:1年目からお世話になってる山田ナビスコさんっていう(構成)作家の方なんですけど、ずっと言ってくれてたんですよ。「M-1というよりも、おじさんになった時に寄席とかでウケる芸人になるんちゃうか」って。当時はM-1のことばっかり考えてたんで「何言うてんねやろこの人」とか思ってましたけど(笑)、今になって分かりました。4分だと「作品を見せる」みたいになるのが、6分なら「人間で漫才できる」って感じがします。