「朝鮮人虐殺問題こだわった」 「福田村事件」上映で森監督
関東大震災で起きた虐殺事件を描いた映画「福田村事件」の上映会が16日、大阪市内で開かれた。上映後の座談会で森達也監督は、事件の背景にある朝鮮人虐殺問題にこだわったと振り返り、「朝鮮人だったら殺されてもええんか」というせりふが「一番肝心」と話した。 映画は千葉県福田村で薬行商団が殺害された事件を題材とした。「朝鮮人が放火した」などのデマを受け、住民が虐殺行為に至るまでを描いた。 森監督は「メディアの反響の大きさに驚いた」と語った。小池百合子都知事が朝鮮人追悼式典への追悼文送付を取りやめていることに触れ「映画が、知事のこうした対応がひどいと代弁してくれたと思ったのではないか」と推測した。