３回表２死二塁、中越え２ランを放ち、井上（９７）らに迎えられる巨人・岡本和（左）

◇２０日　広島２―９巨人（マツダスタジアム） 　４番がまたも、勝利を呼ぶアーチをかけた。巨人・岡本和真が、２試合連発となる２６号２ランを放った。３回、吉川の二塁打で２点先制した直後、中越えへ豪快な一撃。連勝は４に伸び、優勝マジックは「６」となった。 　「まずは１試合勝って明日につながる。良かったと思います」と勝ったことを何より喜んだ岡本和。４番の一発は本当に勝利につながっている。今季、本塁打を打った試合は２１勝３敗１分け（１試合２発が一度あり）で勝率は８割５分７厘。最近は７連勝。しかもここ５試合で４発と、優勝争いの大詰めで量産している。「自分が打てば勝てると思ってやっているでしょうし、そういう姿がすごくいつも以上に強く見えるので、頼もしく見えています」。阿部監督も目を細めて絶賛する活躍だった。 　一度は厳しいと思われた７年連続３０本塁打も見えてきた。巨人でそれを達成すれば、王貞治、松井秀喜に次いで３人目となる。残り９試合で大チャンスではあるが、４番がつかみたいのは、何より優勝だ。 　「自分が打って勝つに越したことはないですけど、誰が打つ打たない関係なく、優勝できれば」。もっとも、自分が一発を打てばそれだけ勝利に近づく。無欲で臨んだ先に、４年ぶりのＶ奪回の喜びと、レジェンドに並ぶ偉業がある。